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受験生必見!知らないと損をする実は効果的な「ながら勉強」の方法!

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突然ですが、みなさんは時間を有効に使って勉強ができていますか?

早く勉強に取りかかりたいのに、ついつい他のことに手を出してしまう・・・。

音楽を聴いたりスマホで動画を流したりしながら勉強するのが癖になって、集中できない! 

受験生やRe受験生のみなさんのなかには、そのような悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。

また、「いつも何か別のことをしながらでしか勉強できないなんて、私はダメな人間だ!」と落ち込んでしまうこともあるかもしれません。

誰だって、できることなら自分に合った方法で、効率よく勉強を進めたいものだと思います。

この記事では、日中の仕事をこなしながら、資格試験に向けた勉強方法などでいろいろな効率化を模索してきた筆者が、日常の時間を有効に使った効率的な勉強のありかたを受験生、Re受験生のみなさんに向けてご紹介します。

何か別のことをしながら勉強するのも、効果的な方法をとれば必ずしも悪いことばかりではありません。

今回は、「ながら勉強」のメリット、デメリットを考え、うまく採り入れることで、忙しい日々の時間の活用方法を考えるお手伝いをしたいと思います!

ながら勉強とは

ながら勉強」とは、何か別のことと並行して勉強をすることをいいます。

昭和の頃、テレビやラジオの普及によって、それらを視聴しながら作業する人が増えました。

この頃から、「音楽を聞くなど、他のことをしながら勉強や仕事をする習慣をもっている人」を指す「ながら族」という言葉が生まれました。1950年代の頃には「ながら神経症」という言葉もあり、ラジオを聞きながら勉強する若者に否定的な目を向ける大人も少なくなかったようです。

あらゆる面で生活が便利になった現代では、以前に増して、日常のさまざまな作業を同時に進行することができるようになりました。

勉強に関していえば、音楽を聴きながら勉強をする習慣のある人はそれなりに多いのではないでしょうか。また、かつての「ながら族」のように、テレビやラジオ、近年はインターネット上で動画を視聴したりしながら勉強をする人もいるでしょう。

他のことと勉強とを同時に並行して行う「ながら勉強」に、プラスの効果はあるのでしょうか?

かつて心配されたような悪影響は、実際のところはないのでしょうか?

そのような点についてまず確認していきましょう。

参考:コトバンク、”ながら‐ぞく【乍族】”

参考:「ながら神経症」(木田文夫『こども部屋』、pp.222-225、文芸春秋新社 、1955年)

ながら勉強には効果がある?

はたして「ながら勉強」に学習の役に立つポジティブな効果はあるのでしょうか?

結論から言えば、「ながら勉強」には一定の効果があると考えられます。

ここでわざわざ「一定の」と言ったのは、「ながら勉強」の作用に勉強のプラスになる面と、マイナスになる面とがあるからです。

とくに、音楽を聴きながら何か他の作業をすることの良い面と悪い面については、工場での作業や学校現場での勉強を例に、いくつもの研究が行われています。

ここからは、これらの研究結果なども参考にしながら、「ながら勉強」のメリットとデメリットについて見ていきましょう。

ながら勉強のメリット

まずは「ながら勉強」のメリットを見ていきましょう。

以下に挙げるメリットは、あらゆる「ながら勉強」に当てはまるわけではありませんので、それぞれどのような場合にこのメリットを活かせるのかもあわせてご紹介していきます。

雑音をシャットアウトできる

これは主に、音楽を聴きながらの勉強についていえるものです。また、音声を聴くことを目的とした動画再生にも当てはまるでしょう。

過去に、中学生を対象に行われた調査では、勉強中に音楽を聴く目的の上位に「周囲のうるさい音を消すため」という回答がありました。

勉強にかぎらず、もともとB.G.M.(バックグラウンドミュージック)は工場などでの作業能率を上げるために流されたものです。そして、その効果の一つに、騒音を遮へい(シャットアウト)することが挙げられています。

他の人の話し声や、生活音などが多い環境では、聴覚にアプローチできるような「ながら勉強」をすることで、それらの音を気にならなくさせる効果があるといえます。

参考:騒音とB.G.M.が知的作業に及ぼす影響に関する実験的研究(第2報)
(大場義夫ほか、東京大学教育学部紀要 17、1978年2月)

参考:中学生が音楽を聴きながら勉強することの実態調査
(平間裕補ほか、平成28年東北地区若手研究者研究発表会、2016年3月)

参考:梅本堯夫『音楽心理学』(誠信書房、1966)

リラックスできる

引き続き、特に「音楽を聴きながら勉強」に当てはまることです。

雑音をシャットアウトすることも集中力向上に役立ちますが、同時に、勉強中に音楽を聴くことにはリラックス効果もあるとされています。

先ほど触れた研究(「中学生が音楽を聴きながら勉強することの実態調査 」)では、勉強中に音楽を聴く理由に「安心するため、落ち着くため」という点も挙げられています。音楽を聴いて適度に緊張をほぐすことで、勉強などの作業に集中できるようになります。

受験勉強は何かとストレスが溜まるものです。好きな音楽を聴きながら勉強に取り組むことで、良い意味で力が抜けて目の前の勉強に集中できることもあるでしょう。

参考:音楽を聴きながら勉強してもいい? メリットや効果と注意点を解説

意欲を高められる

これまた特に「音楽を聴きながら勉強」に当てはまることです。

雑音をシャットアウトしたり、リラックスしたりというメリットは、勉強などの能率を上げてくれるものです。

そして作業の能率だけでなく、音楽を聴くことは勉強中の気分を変え、意欲を高めることにも役立ちます。とりわけ刺激的な音楽(アップテンポなものなど)は、単純な反復作業に適していて、刺激の少ない音楽は知的な作業に向いていると考えられています。

勉強でいうと、「単純な反復作業」は計算練習や単語の暗記、「知的な作業」は各教科の基礎的な演習問題(複雑すぎる問題だと音楽が妨げになってしまう場合もあります)などがそれにあたるでしょう。

「なかなか勉強にとりかかれない……」というときには、取り組みたい内容に合わせて音楽を選んでもよいかもしれません。

参考:梅本堯夫『音楽心理学』(誠信書房、1966)

時間を節約できる

ここまでは、主に勉強をしながら何らかの音声を聞く場合の「ながら勉強」のメリットについて紹介してきました。この記事ではその他にも、テレビ、ラジオ、動画の視聴、通学や入浴、食事などとの「ながら勉強」についても触れています。

そのいずれにも当てはまるメリットが、「時間を節約できる」という点です。

どうしても視聴したいテレビ、ラジオ、またはインターネット上の動画配信などがあったとして、それらを視聴しながら勉強をすることができれば、観たい番組や動画をがまんせずに済みます。

通学、入浴、食事など、生活になくてはならない時間を勉強にあてることができれば、単純にその分だけ勉強時間を増やすことができますね。

ただ、視覚と聴覚の両方を必要とするテレビや動画の視聴についても、その他の生活についても、同時に行うのに適した勉強と、適さない勉強とがあります。「ながら勉強」に向いている作業については後ほどご紹介します。

また、通学や食事などの時間を利用して勉強する場合には、周囲の人への心配りを忘れないように注意が必要です。

参考:ながら勉強で、勉強時間を増やそう

ながら勉強のデメリット

時間を有効活用できる点で魅力的な「ながら勉強」にも、デメリットが指摘されています。

「ながら勉強」のマイナスの効果には、どのようなものが考えられるのでしょうか?

集中力が下がる可能性もある

実は、騒音、音楽、BGMと勉強などの作業との関係を対象とした研究には、音が作業の邪魔をするという指摘が目立ちます。

たとえば、記憶力や注意力を要する知的な作業においては、テレビやラジオなどの音に作業への「阻害効果」があることが指摘されています。

また、好きな音楽、嫌いな音楽、騒音などを聴きながら、計算などの課題を行って比較した研究もあります。ここでは、日頃から音楽を聴きながら勉強する習慣があるかないかにかかわらず、記憶力、注意力、思考力のいる作業では無音の環境が最もよいという研究結果が報告されています。

つまり、じっくりと頭を働かせるような勉強をしたいときには、音楽を聴かないほうが集中力を発揮できる可能性が高いといわれているのです。

音楽が勉強の邪魔になるかどうかということについては、その人が音楽を聴くのに慣れているか慣れていないかにもかかわるという指摘も、早くからなされています。

個人差もあるでしょうし、「音楽を聴いてモチベーションを高めたい!」という状況もあると思うので、いろいろと試してみることをおすすめします。

ただし、ここで紹介したように集中力が下がる危険性が指摘されているので、ながら勉強をする際にはその点に留意しましょう。

参考:騒音とB.G.M.が知的作業に及ぼす影響に関する実験的研究
(大場義夫ほか、東京大学教育学部紀要 16、1977年3月)

参考:騒音が知的作業に及ぼす影響
(渡部紀子、鹿児島大学教育学部研究紀要. 自然科学編51、2015年3月)

参考:騒音とB.G.M.が知的作業に及ぼす影響に関する実験的研究(第2報)
(大場義夫ほか、東京大学教育学部紀要 17、1978年2月)

試験本番で実力が発揮できない可能性

何か他のことをしながら勉強をすることが習慣になってしまうと、受験本番で力を発揮できないおそれもあります。

勉強中に音楽を聴くことには、雑音をシャットアウトしたり、意欲を高めたりする効果があることを紹介しました。

しかし、当然ながら入試本番は、音楽の流れない静かな環境で試験に臨むことになります。その時に、「音楽がないと周りの音が気になる」「意欲が湧かない」と言っているわけにもいきません。

少なくとも、「ながら勉強」をせずに本番に臨むシミュレーションはしておいたほうがよさそうです。

参考:「ながら勉強」って効果はある?メリット&デメリットやOK・NG例を専門家が解説!

ながら勉強に向いた作業は限られる

この記事で紹介した、音楽と勉強などの作業についての研究結果では、同じような音でも作業の内容によって効果が異なることがわかっています。

「ながら勉強」に向いている作業とは、それほど集中力を必要としない単純作業です。英単語、年号などの暗記や、機械的な計算作業は「ながら勉強」をしても、それほど影響はないとされています。むしろ、好きな音楽で意欲を高めつつ取り組むことで、能率を上げることもできるのではないでしょうか。

反対に、長文の読解や、小論文など、頭を使う勉強では「ながら勉強」によって集中力や思考力が弱まってしまうことがあります。

全ての勉強で「ながら勉強」ができるわけではなく、相性の良いものを選んでおこなう必要があることを覚えておきましょう。

参考:「ながら勉強」って効果はある?メリット&デメリットやOK・NG例を専門家が解説!

ながら勉強の活用法

音楽を聞きながら勉強

音楽を聴きながらの勉強に、周囲の雑音をシャットアウトする効果や、リラックスして集中力が増すという効果があることはすでに書いた通りです。

とくに、計算練習などの単純作業では、作業の始めに音楽を聴くと「覚醒効果」があり、能率が上がるといいます。

勉強の内容によっては、やる気が出ずになかなか取りかかれないときなどに、音楽を聴くことで意欲が湧くことがあるかもしれません。

また、聞き慣れた曲や、歌詞のない曲ならば、勉強の邪魔にならないともいわれています。その時の気分に合わせて楽曲を選ぶこともおすすめです。

勉強の時に聴くためのプレイリストを作っておくと、勉強のモチベーションアップにもつながるのではないでしょうか。

音楽を聴きながら勉強をする効果や、おすすめの楽曲については、次のページも参照してください。

勉強中に音楽はあり?

参考:騒音とB.G.M.が知的作業に及ぼす影響に関する実験的研究
(大場義夫ほか、東京大学教育学部紀要 16、1977年3月)

参考:テレビやラジオの「ながら勉強」はむしろ集中力を高める…東大生が「受験勉強の息抜きに勉強」をできるワケ

通学や入浴などの時間を利用する

通学入浴の時間などを利用して勉強をするのもおすすめです。

日常生活に欠くことのできない時間を勉強にあてることで、単純に勉強時間を増やすことができます。また、毎日だいたい決まった時間におこなう習慣と勉強とを組み合わせることで、日々のルーティーンを作ることもできるでしょう。

とくに入浴の時間に勉強することは、リラックス効果や、プライベートな空間が確保されるという観点からもメリットがあります。

通学や入浴などの、隙間時間の活用方法については、以下の記事も参考にしてみてください。

隙間時間活用術〜隙間時間を制するものが受験を制する~

参考:お風呂での勉強にメリットは?おすすめの勉強法や勉強グッズを解説

ゲームなど、趣味の空き時間を活用する

受験勉強にも、息抜きは必要です。

多少の我慢はやむを得ないとしても、遊びに出掛けたり、ゲームなどの趣味に使う時間をまったくなくしてしまうと、かえってストレスが溜まって逆効果になることがあります。

例えば、ゲームで生じるインターバルを利用して勉強をする方法も紹介されています。あくまで自己管理ができることが前提とはなりますが、趣味と勉強を両立する一つの方法といえます。

同じようなことでいえば、イベントなどの待ち時間や休憩時間など、短い隙間時間で見直せる参考書やノート、単語帳をあらかじめ用意しておいて、趣味と並行して勉強をすれば、ストレスも解消しながら時間を有効活用できるでしょう。

参考:実は効率アップ!?『ながら勉強』のメリット・デメリットに迫る!

ながら勉強がやめられないときは?

ここまで、「ながら勉強」のメリットやデメリット、活用法について紹介してきました。しかし、「ながら勉強」にはそもそも向いている人、向いていない人がいます。

音楽を聴きながら勉強をすると集中力が上がるという人もいれば、音楽を聴いたりテレビ・動画を観たりしながら勉強すると気が散ってしまう……という人もいるかもしれません。

なかでも困るのは、「ながら勉強」をすると気が散ってしまうのに、どうしてもやめられない、という場合です。

この場合の対策としては、まずは勉強部屋を「ながら勉強」をしにくい状態にする、という方法があります。

スマホやテレビ、パソコンなどが手の届くところにあると、つい勉強中に手が伸びてしまうかもしれません。勉強机からそれらを離しておけば、「ながら勉強」を防ぐことができるでしょう。

勉強の効率の上がる部屋づくりについては、次の記事も参考にしてください。

集中力UP! 受験勉強の効率が上がる部屋作りのポイント

それでも、自宅にいると勉強しながら他のことをしてしまう、という人は、いっそ勉強の場所を変えるということも一つの手です。

学校や塾の自習室や、図書館、カフェなど、自宅から離れることで、他のことに気を取られず、勉強に集中できることもあります。ぜひ試してみてください。

まとめ

この記事では「ながら勉強」の効果やデメリット、活用法などについて紹介してきました。

記事の中でも触れたように、勉強には他のことをしながらするのに適したものと、適さないものがあります。「ながら勉強」をする場合と、勉強だけに集中する場合とをうまく使い分けることが重要です。

そうすれば、「ながら勉強」も受験勉強の立派な戦略の一つになるに違いありません!

この記事で紹介したことを参考に、ぜひ、自分に合った勉強方法を模索してみてください。

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