
「Re受験をするって、恥ずかしいことじゃないのかな」
「大学に進学せず、Re受験するって周りからどう思われているんだろう」
このように、Re受験に対して負い目を感じ、Re受験を諦めてしまったり、Re受験生として勉強をしていることに心理的なストレスを感じたりする人は多いのではないでしょうか。
しかし、Re受験をすることは全く恥ずかしいことではありません。むしろ、自分が進学したいと心から願う大学へと進学するために、もう1年勉強を頑張るわけですから、素晴らしいことです。
と言われても「それでもやっぱり周りの目は気になる」と思ってしまうものです。
そこでこの記事では、人目が気になるRe受験生のために、人目を気にせず勉強に集中できるようになる方法を紹介します。
Re受験生が受ける周りからのプレッシャー

まずここでは、多くのRe受験生が感じている周りからのプレッシャーを言語化して整理してみます。
該当するプレッシャーは大きくは以下の3つです。
- 家族や友人からのプレッシャー
- 社会的評価の影響(就職や将来のキャリアへの影響)
- 経済的な負担
自分は、一体どれを強く感じているのか、読みながら言語化しましょう。
ちなみにですが、「悩み」は言語化できることで緩和されるといわれています。漠然と抱えているプレッシャーを明確に言語化することで、多少楽になるかもしれません。
参考:精神科医が解説する「悩み」を抱える人・抱えない人の違い つらい・苦しい状態から抜け出すための「言語化」の重要性 – ログミーBiz (logmi.jp)
家族や友人からのプレッシャー
Re受験生にとって、最も身近で影響力の大きいプレッシャーは、家族や友人からのものです。
両親や兄弟姉妹からの期待や心配の声、高校時代の友人たちの大学生活の様子など、日常的に接する人々からの影響は避けられません。
特に、「早く大学に入らないと」「Re受験しているからにはなんとしてでも第一志望の大学に合格しなきゃ」という焦りや、「周りに遅れをとっている」という劣等感は、Re受験生に大きなプレッシャーを与えます。
また、SNSを通じて友人たちの充実した大学生活を目にすることで、さらに焦りや不安が募ることもあるでしょう。
このような状況下で「大学に行かないでRe受験している自分はどう思われているんだろう」と、人目が気になる気持ちは自然と生まれてくるかもしれません。
しかし、多くのRe受験生の家族や友人たちは、あなたにプレッシャーを与えようというつもりは全くありません。むしろ、Re受験が成功して欲しいと心の底から応援しています。
仮にあなたがRe受験に失敗して、第一志望の大学に進学できなかったとしても、それを責めるつもりは全くありません。
そのため、家族や友人からプレッシャーを感じたとしても、「純粋に応援してくれている!」と受け取ったり、また「プレッシャーを感じているのは自分の思い込みだ」と考えたりするようにしましょう。
社会的評価の影響(就職や将来のキャリアへの影響)
「Re受験すると就活に悪影響を及ぼすのではないか」
このような不安を感じているRe受験生は多いのではないでしょうか。
学校基本調査によると、令和5年度の年齢別大学入学者数は、現役進学と考えられる18歳が516,051人、Re受験したと考えられる年齢の19歳から22歳の入学者数は112,352人です。
正確な数字ではありませんが、その数値を元に考えると、令和5年度のRe受験率は約21%だと考えられます。
「2割ほどしかRe受験はしていない」と考えると「Re受験は少数派で、就活に悪影響を及ぼしてしまうのではないか」と考えてしまうかもしれません。
結論として、1年や2年程度であれば、Re受験が就活に悪影響を及ぼすことは、ほとんどないとするのが、現在の風潮です。
しかし、3年以上Re受験をすると「就活時の年齢」が理由になり、就活でやや不利になるといわれています。
3年Re受験して大学に入学し、留年せずに卒業した場合、入社する時点での年齢は25歳〜26歳になります。
一般的に、25歳〜26歳は、新卒4年目の年齢なので、企業では新人を卒業して中堅扱いされてくる頃です。
そんな中で、中堅扱いするべき年齢の人材を、新卒として育成することを避けようとする企業があることは、不思議なことではありません。
企業の中には、就職に際して「年齢不問」を掲げているところもあります。そのため、全ての企業において「3年以上のRe受験が不利に働く」とは言い切れません。
しかし、3年以上のRe受験をしている人の採用を避ける企業も存在する可能性があることは、頭の片隅に入れておきましょう。
参考:令和5年度 学校基本調査
参考:『浪人したら就職活動は不利?』浪人経験を”強み”にする方法
経済的な負担
「親に塾や予備校代を払ってもらっているから、負い目を感じる…」
このように感じるRe受験生も多いはずです。
たしかにRe受験をすると、授業料や教材費など、Re受験しなければ必要ではなかったはずの支出が発生することになります。
Re受験生が予備校や塾に通うための年間費用相場は、100万円〜150万円程度といわれています。
一般的にRe受験をすると、家庭の経済的な負担は多少なりとも発生します。
しかし、Re受験すると決めて予備校代や塾代を払っていただいた以上、Re受験生にできることは「第一志望の合格をつかみ取るために、全力で努力すること」です。
もし、100万円近い予備校代・塾代を負担していただいたのに、全然真面目に勉強していないのであれば「せっかくお金を払ったのに…」と冷たい目を向けられるかもしれません。
一方で、あなたが予備校や塾、家で真面目に勉強していれば、経済的な負担をしてくれたご家族も、温かい目であなたのRe受験を応援してくれるでしょう。
経済的な負担をかけてしまったことによる負い目は、感じるかもしれません。しかし、そんな中であなたができることは「絶対に第一志望に合格する」ことではなく、「第一志望に合格するために“全力で勉強する”」ことだけなのです。
参考:浪人生(高卒生)の予備校の費用は?大手塾の料金内訳や体験談も紹介
人目が気になる原因

Re受験生活を送るなかで、多くの人が「人目が気になる」という悩みを抱えています。この感覚は単なる気のせいではなく、さまざまな要因が複雑に絡み合って生じています。
Re受験生が人目を気にする原因を理解することは、この問題に適切に対処し、より充実したRe受験生活を送るための第一歩となります。
以下では、Re受験生が人目を気にする、主な原因について詳しく見ていきましょう。
自分の意見に自信がない
Re受験生活を送るなかで、多くの人が自分の意見や判断に自信を持てなくなることがあります。これは、Re受験生が人目が気になってしまう大きな原因の一つです。
- 受験に失敗した経験から自己肯定感が低下している
- 周囲の期待に応えられなかったという罪悪感がある
- 将来の不確実性に対する不安が大きい
これらの要因により、自分の選択や行動に確信が持てず、常に他人の目や評価を気にしてしまいます。
自信の欠如は、自分の意見を表明することを躊躇させ、他人の意見に過度に同調してしまう傾向を生み出します。
結果として、自分らしさを失い、さらに自信を失うという悪循環に陥ることもあります。
- 「Re受験=失敗」ではない
- 周囲は「あなたは第一志望の大学に合格しなければならない」とは考えていない
- Re受験をしたところで、将来のキャリアに傷はつかない
Re受験をしていることで、自分の意見に自信が持てなくなった人は、この3点を胸に刻みましょう。
第二志望や第三志望の大学に甘んずることなく、第一志望の大学に進学するためにRe受験をしていることは、胸を張れることですよ。
Re受験に対するマイナスの固定観念がある
Re受験生のなかには、Re受験に対するマイナスの固定観念を持っている人もいます。これがRe受験生が「人目が気になる」大きな原因となっています。
- 「Re受験=失敗者」という偏見
- 「一度のチャンスを逃した」という後ろめたさ
- 「人生の貴重な1年を無駄にしている」という周囲の視線
これらの固定観念は、Re受験生の自己評価を下げ、周囲の目を気にするようになる要因となります。
また、こうした固定観念を持つ周囲の人々からの言動や態度が、Re受験生の心理的負担をさらに増大させます。
結果として、Re受験生は常に自分が周囲からどのように見られているかを気にし、行動を萎縮させてしまうのです。
しかし、上記の通りで、Re受験をしていることは全く恥ずかしいことでも悪いことでもありません。
むしろ、絶対諦めたくない第一志望の大学進学のために、強い意志を持って努力しているので、胸を張るべきです。
周りの大人や友人のなかには、Re受験に対して悪い偏見を持っている人もいるかもしれません。しかし、そんな人たちの言うことを、真に受ける必要はありませんよ。
プライドが高い
Re受験生自身のプライドが高いことも、人目が気になる原因として挙げられます。
- 自分は現役で第一志望に合格するはずだった
- 自分がRe受験をしているなんて恥ずかしい
このような感情を抱いているため、どうしても人目が気になってしまうのです。
しかし、繰り返しになりますが、Re受験をすることは全くおかしいことではありません。どんなに頭が良い受験生でも、Re受験をすることになる可能性は十分にあります。
プライドの高さは、周りとの競争意識が駆り立てられるため、その点では役に立つ個性です。しかし、それがRe受験勉強の邪魔をしてしまうようなことがあってはなりません。
第一志望の大学に向かってRe受験勉強をしていることは、誇りに思うべきです。もし自分のプライドが高いと感じる場合は、それを良いかたちで活かせられれば、Re受験成功に近づけるはずです。
具体的な対処法

Re受験生が「人目が気になる」という悩みを解決するための方法には、さまざまなアプローチがあります。
これらの方法を実践することで、自信を取り戻し、周囲の目を気にせず自分の目標に集中できるようになります。
以下では、具体的な対処法を紹介します。
日常的にストレスを軽減する
日常的にストレスを軽減するように努めることは、人目を気にする傾向を和らげる重要な要素です。
例えばですが、日常生活の中で以下のような方法を取り入れることで、精神的な安定を図ることができます。
- 規則正しい生活リズムを維持する:睡眠時間を確保し、バランスの取れた食事を心がけることで自律神経が安定し、ストレスを感じにくくなります。
- 適度な運動を行う:ウォーキングやジョギングなど、軽い運動でも効果があります。
- リラックス法を実践する:瞑想やヨガ、深呼吸などのリラックス法を日課に取り入れます。一定のストレス軽減効果は感じられます。
- 趣味の時間を確保する:移動時間や寝る前の少しの時間など、勉強以外の楽しみを持つことで、ストレス解消につながります。
その他にも日常でストレスを軽減できる方策はあるので、積極的に調べてみるとよいでしょう。
参考:品川メンタルクリニック
周りに左右されないメンタルを作る
1番難易度が高く、しかし1番高い効果が期待できるのは「周りの目や意見に左右されないメンタルを作る」ことです。
自分の意見に自信を持ち、周囲の評価に振り回されないメンタルを構築することで、自分のRe受験という選択に自信が持てるようになり、今まで以上に勉強に集中できるようになります。
- 自己肯定感を高める:毎日の小さな成功や進歩を認識し、自己肯定感を育てます。
- 目標設定を明確にする:短期的・長期的な目標を設定し、自分の進むべき道を明確にすることで、周りの目や意見に左右されることなく、受験勉強を突き進められるようになります。
- ポジティブな自己対話を心がける:自分を励ます言葉を意識的に使うようにすることで、ストレスを感じにくくなります。
これらを実践することで、他人の意見に左右されにくい強いメンタルを育てることができます。
また、Re受験に必要なメンタル作りについては、こちらのページでも詳しく紹介しているので、気になる方は必ずチェックしましょう。
こういうときは周りの意見を参考にすべし

Re受験生活において、自分の意思を貫き通すことは非常に重要です。
他人の目を過度に気にして自分の判断を曲げてしまうのは望ましくありません。しかし、完全に周囲の意見を無視してしまうのも賢明とはいえません。
実際、適切なタイミングで周囲の意見を聞き、それを参考にすることで、より良い決断を下せる場合があります。
ここでは、周囲の意見を参考にすべきタイミングと、その見極め方について紹介します。
ただ共通していえることは、基本的には「アドバイスをくれる人が建設的なアドバイスをしてくれるなら耳を傾けるべきだし、否定的なことを言うのであれば耳を傾けなくてもよい」ということです。
自分のRe受験生活を否定してくるようなアドバイスを鵜呑みにしていたら、どんどん精神がすり減ってしまうというのもあります。
また、目の前の困難があれば打開したいと思う方が多いと思いますが、否定的にできない理由を挙げることもできれば、前向きにできる方法を考えることもできるわけです。ということは、建設的なアドバイスをくれる人の話を聞けば、自身の望む道に進みやすくなります。
そのため、否定ばかりしてくるような人からは距離をおいて、建設的な意見をくれる人からのアドバイスを仰ぐようにしましょう。
塾や予備校の先生
塾や予備校の先生は、受験に関する豊富な知識と経験を持っています。彼らの意見は、特に以下のような場合に参考にすべきです。
判断の基準:
- 学習方法や勉強計画に迷いがあるとき
- 特定の科目で成績が伸び悩んでいるとき
- 志望校の選択や受験戦略を立てる際
塾や予備校の先生方は多くの生徒を見てきた経験があり、あなたの強みや弱みを客観的に分析できる立場にあります。
彼らのアドバイスは、効率的な学習方法の発見や、より適切な志望校選びにつながる可能性があります。
ただし、最終的な決定は自分で行うことを忘れずに、先生の意見を参考程度に留めることが大切です。
同じ境遇で受験勉強をしていた先輩
Re受験を経験し、成功した先輩の意見は非常に貴重です。彼らは、あなたと全く同じ悩みを抱えていた経験がある可能性が高いからです。
判断の基準:
- モチベーションの維持が難しくなったとき
- Re受験生活特有の悩みや不安を感じているとき
- 具体的な受験対策や時間管理の方法を知りたいとき
先輩たちは、あなたが今まさに経験していることを乗り越えてきた人たちです。彼らの成功体験や失敗談は、あなたの道しるべとなるでしょう。
ただし、個人の経験は主観的なものであることを忘れないようにしてください。可能であれば、複数の先輩の意見を聞いてみましょう。
一緒に勉強を頑張っている友達
同じ目標に向かって頑張っている友達の意見も、重要で参考になります。彼らは現在のあなたの状況を、最もよく理解している、または共感できる可能性があるからです。
判断の基準:
- 日々の学習の進め方や効率化について悩んでいるとき
- 精神的なサポートが必要なとき
- 自分の進捗や理解度を客観的に評価したいとき
友達との情報交換や励まし合いは、モチベーションの維持や学習効率の向上につながります。
また、互いの長所や短所を指摘し合うことで、自己改善のヒントを得られることもあります。ただし、競争意識が強くなりすぎないよう注意し、健全な関係性を保つことが大切です。
まとめ
Re受験生活において「人目が気になる」という悩みは多くの人が経験するものですが、この問題に適切に対処することで、より充実した受験期間を過ごせます。
重要なのは、自分の人生には自分で責任を取るしかないという事実を受け入れることです。他人の目を気にして自分の意思を曲げてしまうと、後々後悔する可能性が高くなります。
一方で、「人目を気にしない」ということは、「人の意見を一切聞かない」ということではありません。
適切なタイミングで、信頼できる人々の意見を参考にすることは、非常に有益です。塾や予備校の先生、先輩、友人など、それぞれの立場からの意見は、自分では気づかなかった視点を提供してくれる可能性があります。
大切なのは、他人の意見を聞きつつも、最終的な判断は自分自身で行うことです。
周囲の意見を参考にしながら、自分の価値観や目標に照らし合わせて決断を下すことで、自信を持って前進しましょう。
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