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Re受験で陥りがちな落とし穴とは?失敗談を交えて紹介!

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Re受験で陥りがちな落とし穴とは?失敗談を交えて紹介!

Re受験に限らず、ものごとにいかに対処したら成功したかという書籍やエピソードは世の中にあふれかえっています。
もちろん、こうしたサクセスストーリーから学べることはたくさんあります。

しかし、「こうしたから成功できた」などという成功の因果関係はほとんど特定できません
それが、成功者の体験談を聞くことに潜むある種の罠なのです。

大きな事故が起きた際に、生存者の言葉だけから状況を判断すると事故の深刻さが過度に軽減されてしまうという「生存者バイアス」という現象があります。

また別の例ですが、戦争で帰還した戦闘機を分析し、被弾した箇所をより頑丈につくるというのも、「生存者バイアス」の一種です。
この話、何がおかしいかわかりますでしょうか?

本来もっとも頑丈にすべきは、帰還した戦闘機ではなく、撃墜された戦闘機が被弾した箇所であるはずです。

こうした「生存者バイアス」は、生死のかかったものに限らず、巷で聞く成功談にも潜んでいるのです。

成功者の言葉だけを聞き、失敗者の言葉には耳を貸さないでいると、より楽観的に判断してしまったり、絶対に避けなければならないような地雷を踏んで、失敗につながる恐れがあります。

「こうしたから失敗した」という事例から失敗要因を追及し、回避したり対策を練ったりすることで、成功の確率が上がります
もちろん、失敗の原因を避ければ成功できるのかというと、必ずしもそうではありませんが、成功談と失敗談の両方からアプローチすることで成功確率がより高まるのです。

筆者自身は、Re受験に失敗してしまいました。
本記事ではRe受験生の皆さんの「反面教師」として役に立てるように、Re受験に失敗した筆者の経験を、綴っていきます。

筆者のRe受験失敗談

筆者のRe受験失敗談

Re受験生にとっての“成功”の定義は、人によってさまざまだと思いますが、多くのRe受験生にとっては、ズバリ「第一志望に合格」できたら成功といえるのではないでしょうか。

筆者にとっての“成功”も同じく、「志望校の志望学部への合格」でした。
残念ながら、志望校・学部への合格が果たせなかったので、筆者のRe受験生活は失敗に終わったと言わざるを得ません。

筆者は、とある地方の「進学校」といわれる公立高校を卒業しました。
現役の時は担任教師の進路指導を振り切って、ある国立の難関大学の文系学部にチャレンジするもあえなく不合格。
滑り止めのつもりで受けた私立大学にも落ち、Re受験生活に突入しました。

しかし、後の章で述べるような誤ったRe受験生活を送ったために学力が落ち、2度目の受験に際しては現役の時に志望していた国立大学・学部の再受験を断念せざるを得ませんでした。

そして、とある私立大学の文系学部を第一志望に変更しましたが、変更を決断した時期が遅く、十分な対策を講じられないままに受験したその私大・学部には不合格。
のみならず、他に滑り止めのつもりで受けた4つの私立大学・学部もすべて不合格でした。

最後の最後で、現役受験時よりもランクを下げた、ある地方国立大学にようやく滑り込むことができたため、なんとか2度目のRe受験生活を送らずに済んだというありさまだったのです。

Re受験の失敗要因

Re受験の失敗要因

ここでは筆者の失敗経験を深掘りして、筆者の経験に基づくRe受験の失敗要素を挙げていきます。

「1年あるから大丈夫」と油断してしまう

まずは、現役受験失敗の原因を探ることからすべてが始まります。
受験時の感触からどの科目がどの程度できなかったのかを推測しましょう。
またRe受験中には模試を定期的に受けるなどして、自分の学力を客観的に測れる機会を定期的に設けられるとよいです。

各科目の合格ラインは一概にはいえませんが、概ね70%程度の正答率が合格ラインといわれることもあるので、それに達しているか達していないかで判断するのも手です。
また、万全を期すに越したことはないので、時間との兼ね合いもありますが、少しでも理解が足りないところを片っ端からつぶしていくのもよいでしょう。

そして、必達レベルと現状との差を埋めるために、どう学習を進めていくのかしっかりと計画を立て、確実にその計画を遂行していくことこそがRe受験勉強中の肝となります。

予備校や塾に通っているRe受験生ならば、まずはカリキュラム通りの授業をこなし、授業で詳しく説明されないような内容の理解が足りないと感じたら、授業外で講師やチューターの方に聞くか、自分で参考書やインターネットなどで調べ、補填をしていくことが必要です。

予備校や塾によっては、基本的な知識から学び直して底固めするようなカリキュラムを組むところもありますが、Re受験時ともなればいきなり受験対策に特化したかなり高度な内容から入ることもありますので、理解できないときには、一度理解できているレベルまで戻って、そこからやり直すことが必要な場合もあります。

「分からない」は、一切放置しないように、着実に理解しながら勉強を進めましょう

筆者は現役受験時、今でいう大学入学共通テストでは、理科で大きく失敗し、半分ほどしか得点できませんでしたが、なんとか国立大志望校の足切りに引っかからないレベルには達し、二次試験に進むことはできました。

しかし英語、数学、国語の3教科が受験科目だった二次試験は散々でした。
どうにか勝負になっただろうと思えるのは得意だった国語だけで、英語はおそらく半分程度、数学に至っては4問中1問完答できたかできなかったかというレベル。

英語、数学、理科に関しては絶対的な学習量が不足しており、合格に必要な点数にまで達する学力が身についていませんでした。
模試などの結果から自分の弱みは漠然とですが理解していましたし、実際に受験してみて改めて学力不足を痛感したのですが、Re受験生活に突入してからも「一年余分に勉強すればなんとかなるだろう」くらいに甘く考えていました。

しかし、それは希望的観測に過ぎませんでした。

Re受験生活の過ごし方によっては、現役時代よりも学力が落ちてしまうというのも往々にしてあり得ることです。

予備校や塾のカリキュラムを受講さえしていれば大丈夫という考え方も捨てるべきで、ただ聞いているだけでは頭の中には残りません。

「講義は受けたけど再度演習問題に取り組んでみたら全然解けない。」

などという状態では意味がありません。

「わかったつもり」になっていないかどうかを常に検証して行くことが必要です。

筆者は、そうした定期的なチェックを怠っていたので、気付いたときには英語と数学に関しては途中から予備校のカリキュラムについていけず、英語も数学も高校2年程度の問題集からやり直しました。
それも秋口になってからです。

「もう少し早くから手を付けておけば。。」と後悔しましたが、後の祭り。

社会人としてさまざまな経験を経た今でこそ、計画もなしに事にあたることがいかに無謀な行動であるかが実感できているのですが、当時の筆者は自分の能力と「一年間の余分な勉強」を過大評価していました。

当時の筆者は計画もなしに行き当たりばったりに気の向いた科目を勉強するというような毎日を送り、予備校の授業も聞き流していただけでした。

きちんと計画を立てて勉強し、その成果を模試で測り、点数が足りない科目があれば、そこを補うために計画を立て直し改めて勉強を進めていくという学習パターンの確立こそが受験の成功につながります。

参考:国公立大・私立大 一般選抜 合格ラインを突破する得点戦略

スタートダッシュに失敗する

Re受験生活を実り多いものにするためには、まず「合格したい」という気持ちを持ち、学習に集中することです。
そしてその気持ちと行動を1年間継続することが肝要です。

初心忘るるべからず、とは言い古された感のある言葉ですが、逆に言えば油断するとすぐに初心を忘れてしまう人が多いからこそ、何度も戒めとして使われるのです。

Re受験が確定した時の悔しさを忘れず、すぐに全力でRe受験勉強に取り掛かりましょう

筆者は、現役受験後、失敗から来る落ち込みと、とにもかくにも一仕事終えた、という気持ちから、3月はほとんどお休みモードで過ごし、予備校のカリキュラムが始まった4月に入ってもなかなか学習に身が入らず、ずいぶんと時間をロスしました。

それ以上に「Re受験生活に入る」という心構えを作り上げることができなかったことが、後々の失敗に大きく作用したと考えています。

遊びほうけてしまう

「人は易きに流れる」とはよくいわれる言葉ですが、受験勉強より楽しいことは世の中には山ほどあり、その楽しいことに引っ張られて学習がおろそかになってしまうなどという事態に陥りがちです。

かく言う筆者も“易き”に流れてしまいました。
ある大手予備校の寮に入寮して東京でRe受験生活を送ることになったのですが、初めて親元から離れた解放感と、都会のさまざまな刺激に心惹かれた結果、Re受験仲間との頻繁なご飯やゲームセンターなどで遊ぶことの方に熱心になってしまい、学習は二の次三の次という状態に陥ってしまいました。

Re受験生活を自ら失敗の方にもっていってしまったようなものでした。
特に地方から都会に出てきてRe受験生活に臨もうとされている方々は、強い克己心が必要となります。
自己を律する自信のない方にはお勧めできません。
都会の魅力を味わうのは合格を果たした後で十分に間に合います。

長い人生の中のたったの1年なのですから、自身の持てるエネルギーをすべて学習に費やすくらいの気持ちを持ってRe受験生活に臨みましょう
Re受験は、「絶対に合格する!」と信じて学習したとしても、必ずしも成功するものではありませんが、「絶対に成功する」という気持ちを持ち、それを1年間継続できなければ絶対に失敗します。

もちろん、ときには息抜きは必要ですが、あくまでも一時的な休憩であると心得て、学習以外のことに熱中し過ぎないという心構えが必要です。

模試の結果に過度に反応してしまう

筆者のRe受験生活が決定的に悪い方に向かってしまったのは、夏前の模試での成績が非常によく、志望校を始め、受験予定の大学・学部すべてにA判定が出てしまったからです。

今ならそこで慢心せずに、努力し続ければよかったと思えるのですが、生涯の中でも一番鼻っ柱が強かった時期の筆者にはそんな考えが浮かぶはずもなく、「これでもう安心だ」と思い込んでより一層遊ぶ方に熱が入ってしまいました。

その後成績は伸び悩むというより急降下し、前章で述べた通り、Re受験生活を不本意な形で終えることなりました。

模試の結果はあくまでもその時点での相対的な評価であり、合格を保証するものではありません
結果に一喜一憂するのではなく、学習が計画通りに進んでいるのかいないのかの参考にするに止めましょう。

志望校に即した対策ができていない

「国公立大であろうが私大であろうが、高い学力があればどちらでも合格できるはずだ」

というのは一理ありますが、受験科目や出題形式、受験者数の違いなど、諸々の条件の違いで結果が大きく左右されるというのが事実です。

例えば、私大の文系であれば数学が試験科目にない学部がたくさんあります。
国公立大学の文系学部に比べ、その分受験しやすいともいえますが、英語や国語の合格基準が高くなるため、それらの科目の対策を強化する必要があります。

小論文など国公立にはない課題への対応が必要となり、負担が増す場合もあります。

また、科目が同じであっても、大学によって出題形式が異なると、その出題形式に慣れる必要があります。
より専門的な知識が問われる大学もあれば、問題を解く処理速度が問われる大学もあり、対策の仕方が大きく異なってきます。

ほかにも、私大の学部の方が受験人数が多いため、特に人気の高い学部では、より競争が激しくなり、合格点が高くなる傾向にあります。
実際筆者の先輩にも、東大は受かったにもかかわらず、倍率の高かった中堅クラスの私大には落ちたという方がいました。

筆者自身、Re受験時の大学入学共通テストの結果、現役時代に受けた大学の再受験が難しくなった時点で、ある私大の文系学部を第一志望に切り替えましたが、時すでに遅し。

第一志望の大学・学部はもとより、滑り止めのつもりで受けた4つの大学・学部にも全て落ち、5つ受けた私大・学部は全滅しました。

今思えばそんなにまで落ち込む必要はなかったのかもしれませんが、その当時はそれこそこの世の終わりが来たような暗澹たる気持ちで、最後に受けた国立大の合格発表を待つ日々を送ったのを覚えています。

筆者のように、共通テストの結果次第で受ける大学が急遽変更になる場合もあるので、もしもの事態を想定し、受ける可能性のある大学については対策を前もってしておきましょう

生活が夜型になり、睡眠も不足しがちに

Re受験生活の落とし穴の1つに、夜型の生活になりがちというものがあります

脳は起きてから3,4時間ほどでそのパフォーマンスが最高潮に達するそうです。
試験は多くの場合午前中から開始されるので、試験本番に脳の働きを最高のものにするには、朝6時頃には起きるという習慣をつけておくべきなのですが、夜遅くまで学習に励んで、朝は予備校や塾に行く時間ギリギリまで寝ているというRe受験生活を送る方が多いようです。

人体は基本的に夜は眠るものとして想定されているので、深夜まで勉強に励んでも記憶の定着という意味では効果が薄くなるそうです。

また、以前は東大受験生は「四当五落」つまり睡眠時間を4時間に削って勉強すれば合格するが、5時間も眠ってしまったら不合格になる、などといわれていたこともありますが、過度の睡眠不足は学習の効率を低下させたり、精神的な不安定さを招いたりと逆効果になるようです。
そのため、6時間〜7時間半くらいの睡眠時間を確保することが推奨されています

脳に十分な休養を与える睡眠時間、試験の開始時間を見据えた睡眠習慣を考えあわせると、午前1時に寝て午前7時に起きるよりは、前日の午後11時に寝て翌朝の5時に起きるという生活習慣を確立した方が良いようです。
前述の通り、脳の働きは起床後3,4時間程で最高潮に達します。
脳の調子が上がっていくにつれ、集中力や注意力が高まるとされており、起床後3,4時間してから前日の復習をすれば強力に記憶できるというメリットもあります。

筆者は高校時代の部活に朝練習があったため、早起きがあまり苦ではなかったということもあり、受験前2か月からは、それまでの、午前2時まで勉強し、7時に起床するという生活から、午前0時に床に着き、90分が眠りの一つのサイクルであるという学説に鑑み、3サイクル分眠って4時半に起きて勉強するという生活に改めました。
東大を目指していたわけではありませんでしたが、当時は「四当五落」が当然という時代でもあり、また、急激に落ちていた成績を挽回しようと必死だったため、睡眠時間を確保しようという意識はまったくありませんでした。
脳の休養をしっかり摂りパフォーマンスを最大化するという観点からは間違った生活だったといえるかもしれません。

ただし、日中の活動で疲れてしまい、どんよりした状態の脳で深夜まで学習を進めるよりは、早朝に睡眠後のスッキリとした脳で集中して学習し続けたことで、遅ればせながら模試の点数がやや上向くという結果だけは得ることができました。

参考:睡眠にかかわる3つのしくみ? | 体内時計.jp

参考:大学受験生に必要な睡眠時間は?-良質な睡眠をとるポイント・効率的な勉強方法を解説-

参考:脳が働く最強の時間帯は2つある【書籍オンライン編集部セレクション】 | 脳にまかせる勉強法

参考:第18回 朝の目覚め感をよくするには | ナショナル ジオグラフィック日本版サイト

受験間近、前日、当日に起こりやすいトラブル

受験間近、前日、当日に起こりやすいトラブル

「いよいよ受験!」という頃になって、さまざまなトラブルに見舞われてしまうことがあります。
せっかく1年間努力してきたというのに、トラブルのために実力を出せずに不合格になってしまうほど残念なことはありません。

ここでは受験期に起こりやすいトラブルと、その対処法、回避法について述べます。

緊張して眠れない場合は?

試験が近くなると、緊張や不安で眠れなくなることがあります。
睡眠不足は脳の機能を低下させる原因となりますし、眠れないことで無用な焦りを生み、精神的に不安定になる恐れもあります

特に試験前日に眠れないと、受験の失敗につながりかねません。
筆者は幸いにして受験前日に緊張で眠れなかったという経験はありませんが、Re受験も終盤に差しかかった時期の模試の前日に深夜まで学習し、ボーっとした頭のままで受験した結果、すべての志望校・学部に「合格困難」の判定が出て、かなりへこんだ記憶があります。

では、十分な睡眠をとるためにはどうしたらよいのでしょうか?

まずはしっかり寝るための準備をしましょう

眠気は体の深部体温が下がることで訪れます。
したがって、うまく深部体温を下げてあげることが適切な就寝の準備です。

就寝の1〜2時間前に38〜40℃くらいのぬるめのお湯に浸かってゆっくり体温を上げます。
ここで上がった体温を、主に手足の甲の部分から放出することで体温が下がり、自然と眠気に襲われます。

温かい飲み物にも同様に、深部体温を上げる効果があります。
ただし、カフェインを多く含んだ飲み物(コーヒー、緑茶など)には覚醒効果がありますので、ホットミルクや白湯などがよいでしょう。

眠気を感じて寝床に入ったら、スマホなどの電子機器は触らないようにしましょう。
こうした電子器具から発せられる光には、脳を「今は昼だ」と錯覚させる作用があり、せっかくの眠気が飛んでしまいます。

寝床に入っても寝付けない場合は、筋弛緩法や腹式呼吸で心身ともにリラックスすることを心がけましょう。

これらの方法を試してもどうしても寝付けないという場合は、いったん寝床から離れましょう。
「眠れない」ことが余計なプレッシャーとなって心身の疲弊を招きます。
神経を興奮させることのない退屈な本を読むなどして眠気の到来を待ちましょう。

最悪どうしても眠れない、という場合はとにかく横になって目をつぶっておきましょう
目をつぶっておくだけで約70%の睡眠効果があるそうです。

参考:体温と眠りの関係|睡眠が変われば暮らしが変わる よい眠りで体も心も健康に

参考:【医師解説】眠れない時におすすめの飲み物7選|控えるべき飲み物も紹介

参考:眠れない夜にとるべき行動、とってはいけない行動 | 睡眠リズムラボ | 大塚製薬

参考:ドクターが解説! 目を閉じるだけで睡眠不足を補える!? 睡眠の質を上げるヒント

前日に避けた方がよい食事は?

試験前日は知らず知らずのうちに緊張しており、それが胃腸の機能低下を招く可能性があります。
したがって、消化のよいモノを適量食べるのがよいでしょう

なべ物や肉を焼いたもの、うどんなどの麺類などがおすすめです。

どれも身体をあたためる効果があるうえ、特に麺類に含まれるでんぷん質は脳の栄養分となるブドウ糖となって吸収されます。
また、肉類に多く含まれるビタミンB12はブドウ糖を効率よく吸収する助けとなります。

逆に避けた方がよいのは、下記のような食事です。
消化に悪いもの・・・油分を多く含む揚げ物・ゴボウなどの繊維質を多く含む食品
食中毒の危険性があるもの・・・さしみなどのなまもの
極度に辛いものや冷たいもの・・・どちらもお腹を壊す可能性がある

翌日の大一番を前に、好きなモノをたっぷり食べて英気を養いたいと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、せっかく食べたものが体調不良の原因になってしまっては元も子もありません。
楽しみは試験の後にとっておきましょう。

試験前日の具体的なお勧めメニューについては下記のコラムもご参照ください。

受験前日や当日におすすめのご飯!お弁当を作る際はここに気を付けよう!

また、前日の夕食時間も重要なポイントです。
就寝の直前に食事をとると、内臓は消化のために働かざるを得ず、良質な睡眠の阻害につながります遅くとも就寝3時間前には食事を済ませておき、内臓もしっかり休養がとれるような状態にしておきましょう

参考:【受験前日の夕食】食べたほうがいい&NGな食べ物とおすすめメニュー | 四谷学院大学受験合格ブログ

参考:これでぐっすり!睡眠の質を高める冬の食事3つのポイント | サカナのちから たんぱく質ヘルスケアコラム

当日体調不良になってしまったら?

大学受験は非常に寒い時期に行われます。
そもそも体調を崩しやすい時期であることに加え、コロナウイルスの流行もあり、試験の当日になって体調を崩し、受験できないという事態も十分にありえます。

大学入学共通テストは体調不良の場合の救済措置として、別日程での受験が認められていますので、受験要項をしっかり読み込んで、連絡先を確認しておきましょう
二次試験に関しては私立、国公立ともに、原則として追試験は行われません。

ただしコロナに罹患または罹患が疑われる場合に限り救済措置が取られることもあるようです。
こちらも受験要項をよく読んで確認しておくとともに、必要に応じ、事前に各大学に問い合わせておくと安心できるでしょう。

※コロナウイルスなど感染症拡大に伴う救済措置については、突然の変更がありうるので、随時確認するようにしてください。

参考:受験当日に体調不良になったらどうする?【体調管理の方法も】

遅刻をしないためには?

まず、事前に試験当日の天気予報を確認しておきましょう
試験当日降雪が予想されている場合は、電車の遅延が発生する可能性が高くなりますので、当初の試験場到着予定時間よりも1時間程度早く着くよう、予定を変更することをお勧めします。

それでも、電車の遅延が予想以上であったり、また人身事故などで思いがけず遅延が発生して、遅刻を免れないことが判明した場合は、大学の試験担当窓口に連絡を取って指示を仰ぎましょう
いざというときに慌てないよう、大学の試験担当窓口の電話番号を携帯電話に登録しておくと安心です。

参考:これだけ覚えておけば安心!「試験当日」慌てないための10ヵ条 | 集中メディカ|医学部受験サクセスガイド

忘れ物をしないためには?

確認したつもりであってもよく発生してしまうのが忘れ物。
特に受験票を忘れてしまった場合は、受験できないのではないかと絶望的な気分に陥ってしまいますが、ご安心を。
試験場には受験票を忘れた人に対応する窓口が設置されており、そこで所定の手続きをして、仮受験票を発行してもらえばちゃんと受験できます

窓口の設置場所や手続きの内容については受験要項に記載されていますので確認しておきましょう。
もし確認を忘れたとしても、試験当日試験場の係員に問い合わせればきちんと教えてくれるはずです。

しかし、忘れないに越したことはないので、前日に抜かりなく準備しておきましょう。

試験の必需品といえば、もう一つ重要なのは筆記具です。
こちらは、忘れてしまった場合試験場で借りるというわけにはいきません。

筆者は、マークシート方式で行われる試験の際に、シャーペンしか持って行かず、試験場に入って受験票を見直してから初めてシャーペンが許可されていないことに気づき、隣の席のまったく知らない受験生から鉛筆を借りて受験したことがあります。

快く鉛筆を、しかも2本も貸してくれた当時のお隣さんには感謝してもしきれません。
きちんと注意書きを読んでおくことの大切さ、日ごろ使い慣れている筆記具を使うことの心強さを改めて感じました。

筆者のように親切なお隣さんに貸してもらえるような幸運な例もありますが、基本的には自分で調達するしかありません。
万が一の場合に備え、忘れ物があれば最寄りのコンビニなどで購入できるように、お金などの準備はしておきましょう

何よりも、忘れ物をしないようにチェックしておくことが肝要です。

参考:㊟忘れた人だけ見てください!受験票を忘れてしまった時の対処法 – 予備校なら武田塾 沖縄校

参考:【共通テスト】当日の持ち物の入手法と忘れた時の対処法【あと6週】 – 予備校なら武田塾 佐賀校

うっかり犯しやすいミスとは?(筆者の失敗談より)

最後に、受験要項や受験票の記載事項はしっかりと確認しておきましょう。
筆者は現役時、Re受験時ともに受けた大学・学部のすべての試験科目が奇しくも3科目でした。
3科目なら1日で終わるだろうと勝手に思い込み、最後に滑り込みで受かった地方大学受験の際も、試験前日の宿の予約しか取りませんでした。

しかし、試験日10日前頃、何気なく受験票を見たら、その大学は3科目を初日2科目、2日目1科目と日程を2日に分けていたことに気づきました。
慌てて宿の予約をした旅行代理店に行って、もう一泊の追加を頼んだのですが、受験シーズンだけあって、同じ宿は取れませんでした。
それどころか、ほぼすべての宿が埋まっているとまで言われてしまったのです。

さまざまに条件を変えて検索してもらった結果、なんとか古ぼけたビジネスホテルで二泊分を確保することができましたが、現地に行くまで気づかなかったら、と思うと背筋が凍るようだったのを覚えています。

くれぐれも受験要項や受験票の記載事項は熟読して確認しておきましょう

Re受験失敗も今となっては良い経験

Re受験失敗も今となっては良い経験

受験は失敗しないに越したことはありません。
経済的負担も軽くありませんし、社会に出るのが一年遅くなることにもつながります。
何より、精神的にも肉体的にも大きく成長できる時期に大きな制約付きの時間を過ごすのはもったいないですし、苦痛でもあります。

でも、Re受験生活は悪いことばかりではありません

筆者には予備校時代に知り合い、それから長い年月が経った今でも親交のある友人が何人かおり、自分とはまったく違う環境で生きているそうした友人からは大いに刺激を受けています。

また、挫折を味わったことで、自分の得手不得手が何かを知ることができ、その後の自分の生き方を見つめなおすよい機会になったとも思います。
Re受験生活で身につけたもののうち、現在の社会人としての生活に一番役立っているのは、現実と理想とのギャップを認識し、そのギャップを埋めるためにはどのような行動をすべきか、という思考の習慣です。

何よりも、Re受験という大きな試練の中で、なんとか最後の最後に合格を勝ち取った経験から培われた精神的な強さは、実社会に出てからも、ゆるぎない自分の軸となっています

まとめ

「世界のホームラン王」こと王貞治氏の言葉に

「努力は必ず報われる。
もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない。」

というものがあります。

この言葉にならえば、Re受験生活は、まさに合格という報いにむけて、日々気を抜かずに「正しい努力」を積み重ねていく営みに他なりません。

とはいえ、何が正しい努力なのかがはっきりせずに悩んでいるRe受験生の方も多いと思います。

筆者の失敗体験が、Re受験生の皆様の正しい努力の見定めの一助となれば、それに勝る喜びはありません。

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