
皆さんは「ビリギャル」の逆転合格ストーリーを知っていますか?
学年ビリのギャルが一年で偏差値を40あげて慶應大学に合格するという実際にあった逆転合格の物語です。ビリギャルの逆転合格の成功ストーリーからは勇気をもらえますよね。
受験生の皆さんのなかには、
「模試の志望校判定がD以下で、志望校を変えるべきか迷っている」
「現状偏差値は低いけれど、志望校である難関大学の合格を諦めたくない」
というような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
この記事では、ビリギャルのように劇的な成績向上を目指すための具体的な方法や、合格者たちに共通する特徴を詳しく解説します。
偏差値を爆上げして逆転合格を目指す全ての受験生必見の内容です。ぜひ最後までご覧ください。
逆転合格とは

そもそも「逆転合格」とはどのようなことを意味するのでしょうか。
明確に定義が決められているわけではありませんが、一般的に逆転合格とは、
「模試での志望校判定がD以下、偏差値50以下である状況から抜け出し、短期間で成績を上げて志望校に合格する」
といったような合格の仕方のことを指します。
名前の通り難しい状況からの逆転が要求されるので誰もが簡単にできることではありませんが、ビリギャル以外にも実際に逆転合格を果たしている受験生は確かに存在します。
逆転合格の難易度について、詳しく見ていきましょう。
逆転合格の難易度
逆転合格は、決して誰でも簡単にできるものではありません。
すでに合格安全圏にいる受験生も同じように毎日勉強しています。
逆転合格するためには、そのようなライバルたちと同じ期間で彼らと並ぶかそれ以上の学力をつける必要があります。
単純に勉強時間の観点から見ても、ライバルたちが一日3時間勉強しているとしたら、逆転合格を目指すなら例えば5、6時間以上は勉強しなければならないというように、勉強の絶対量を基本的に増やさなくてはなりません。
またやみくもに勉強しているだけでは間に合わないので、志望校合格に向けた最も効率の良い勉強方法を計画し、継続的に努力をする必要があります。
逆転合格をするには、このようにライバルを超える努力量、効率的に勉強する計画性が必要になります。
志望校判定の意味
逆転合格はかなり難しく、相当な努力が必要であるということを解説しました。
ここで今一度、“志望校判定”について少し深掘りして説明したいと思います。
志望校判定とは、模試などで志望大学の合格可能性を示す項目です。多くの模試では合格可能性80%以上をA判定、60%をB判定、40%をC判定、志望校判定D以下は合格可能性20%から40%というのがおおよその模試の判定となっています。E判定は20%以下です。
ただし、この判定にはカラクリがあり、A判定をとっていないと合格できないというわけではありません。例えば合格者を1000人とる大学だとしたら、A判定をとっている受験生は500人程度の上位合格者のみです。B判定や、C判定の上位の層も残りの500人の合格者として十分合格圏内に入っているのです。
また、D判定やE判定を取っていたとしても、僅差のところで合格圏外となっている人も多くいるのです。
E判定の人は、その大学を志望する受験者の内の6割ともいわれています。「E判定=下位2割」と思っている人もいますが、それは勘違いです。
志望校判定は必ずしもA判定をとっていないと合格できないというわけではないので、判定が悪くても落ち込む必要はありません。絶対に志望校を変えなければいけないというわけではないので、諦めずに対策を続けましょう。
逆転合格が難しいというのも事実ですが、必要以上に難しいと考え、「自分には合格は無理だ」と思いこまないようにしましょう。
志望校判定に関して、以下のドラゴン桜の漫画が参考になりますので参考にしてみてください。
参考:【受験ABC】志願者の6割は「E判定」 模試結果の見方を知らない人が多すぎる – 産経ニュース (sankei.com)
二年間・一年間・半年間それそれで偏差値は実際どれくらい上げられるの?
逆転合格を目指すにあたって、一定の期間でどれくらい偏差値を上げることができるのかは気になるところでしょう。
「偏差値」というものは模試の難易度によって変動しますし、受験生それぞれの元の偏差値によって偏差値をあげられるスピードは変わります。偏差値とは、その模試を受けた人の中で自分がどれくらいの位置にいるかを表す値です。偏差値が上がれば上がるほど、ライバルも高得点を取っている強敵になります。そのため偏差値が上がれば上がるほどライバルを超えるのにも時間がかかるようになります。例えば、偏差値30の人が50まで上げるのと、50の人が70まで上げるのでは、一般的に後者の方がより時間と労力が必要になるでしょう。
偏差値が徐々に伸び悩んできても、このことを心に留めておき、無駄に焦らないようにしましょう。
また、使用する受験科目数によっても、科目ごとにかけられる勉強時間が変わり偏差値を上げられるスピードは変わりうるので、念頭においておきましょう。
ここでは、逆転合格を果たした受験生が実際にどれくらいの期間でどれだけ偏差値を上げることができたのか、体験談を元に二年間、一年間、半年という期間ごとで紹介します。
二年間という期間では、偏差値を25ほど上げた方がいます(受験科目は国語、英語、日本史の3教科)。
一年間では、ビリギャルとして有名な小林さやかさんが偏差値を40上げています。
半年間では、偏差値40だった人が15ほど上げているという経験談があります。
逆転合格をしている人たちの経験談を読んで筆者が一番印象に残った共通点は、ただやみくもに勉強するのではなく模試の結果を見てその都度強化する部分を修正しているという点です。例えば英語に関して、英文を正しく読む勉強を一定期間したのちに、英文を早く読む勉強に切り替えたことによって伸び悩んでいた成績が飛躍的に上昇したという意見もあります。このように、逆転合格を果たせる人には細かく勉強の方針を修正しながら勉強をしている人が多いように思います。
参考:2年で偏差値が20以上上がった元塾生にインタビューしてみた | アカデミー神戸進学会
また後ほど別のセクションで詳しく解説していきますが、小林さんは志望校を慶應義塾大学のみに絞り、勉強する科目を最小限に抑えることによってこのように短期間での劇的な成績アップを果たしました。志望大学を絞り、その大学に特化した対策に徹底するというのも効果的といえます。
参考:[ビリギャル]学年でビリだったギャルが、1年で偏差値を40あげて日本でトップの私立大学、慶應大学に現役で合格した話
そして、短期間で偏差値を上げるために勉強の量だけではなく質にこだわったという意見もあります。例えば理系の学部の志望者は当然理系科目が得意な受験生が集まるため、そこで遅れを取らないためにまずは数学と理科の成績の安定を図るというようなかたちです。志望校のライバルの得点状況をしっかりと分析して対策するというのも、逆転合格をするうえで大事な作戦の一つです。
参考:海老名高校で高3偏差値40台から明治・青学・法政の理工学部に現役合格!林雄太くんの合格体験記
このように逆転合格を果たした方の合格体験談を読むことで、短期間でどれだけ偏差値を上げることができるのか参考にすることができます。いかにして効率的に偏差値を上げることに成功したのか、勉強法について語ってくれている体験談もありますので、勉強の休憩時間に志望校の合格体験談を読んでみるのも良いかもしれません。
逆転合格した人の特徴

ここまで、逆転合格することの難易度、そして逆転合格した人の事例などについて見てきました。
逆転合格をするためには相当な努力が必要であるということがわかりましたが、それでは実際に逆転合格に成功している人にはどのような特徴があるのでしょうか。
一つずつ紹介していきます。
戦略的に受験に挑む
短期間で成績を上げて逆転合格できる人は、戦略的に受験に挑んでいる特徴があります。
受験本番までの時間は、逆転合格を狙う人も合格安全圏の人も同じです。同じ時間でいかに合格安全圏の人にまで追いつき、追い抜くかが合格の鍵になります。
例えば、短期間で合格を狙う戦略の一つに受験科目数をしぼるという方法があります。
タイトルにあるビリギャル(小林さやかさん)は、志望校を慶應義塾大学に絞りました。慶應義塾大学の受験に必要な科目は地歴・外国語・小論文の3つです。最終的に合格を果たした総合政策部は外国語と小論文だけで受験可能です。このように小林さんは受験科目を絞ることによって短期間で学力を上げることに成功しました。
受験科目数だけで本来行きたかった大学から志望大学を変える必要は決してありませんが、志望校が特に決まっていない状態でとにかく難関大学に合格したい場合は、受験科目の内容を目安に決めてみても良いかもしれません。
また、受験大学をしぼるというのも逆転合格に有効な作戦の一つです。
同じ科目を対策していても、受験する大学によって出題傾向は大きく変わります。
例えば同じ歴史科目であっても、知識を広く問う大学もあれば一つのトピックに限定して深く問う大学もあります。それぞれの対策をしているとどちらも中途半端になりかねないので志望校は絞ることをおすすめします。
このように、逆転合格するためには戦略的に対策をしていく必要があります。
参考:一般選抜
何かに打ち込んだ経験がある
逆転合格ができる人の特徴の一つとして「何かに打ち込んだ経験がある人」という点も挙げられるでしょう。
部活動や習い事、趣味など何かに没頭できる人は、一つのことに専念できるだけの集中力を持っている人です。その集中力を上手く受験に使い、継続的に勉強に専念することができれば、逆転合格を狙うことも難しくないかもしれません。
もちろん何かに打ち込んだ経験がないと逆転合格することができないというわけではありません。受験勉強を初めて本気で打ち込んだものにする意気込みで勉強しましょう。
諦めずに「合格できる」と信じている人
逆転合格を成功させる人は、精神的にぶれないという特徴があります。
「自分は合格できる」と信じていないと、受験勉強をしていく中で成績が伸び悩んでしまったタイミングで本当に合格できるのか不安になり勉強のペースが乱れてしまい、結果として諦めてしまうことにもなりかねません。
成績が上がれば上がるほどライバルも強敵になり、偏差値が上がりにくくなるのは当然です。途中挫けてしまいそうになっても諦めず、合格するという強い信念を持って勉強を続けることが、逆転合格実現の絶対条件でしょう。
逆転合格に必要なマインドセット

「逆転合格した人の特徴」のセクションでも触れましたが、逆転合格をするためには継続的な努力だけではなく、ポジティブなマインドセットが欠かせません。
「マインドセット」とは、生まれ育った環境や経験によって形成された考え方や物事の捉え方の癖のようなものです。
癖なのでなかなか変えることは難しいですが、癖を理解して徐々に直していくことは可能です。
逆転合格に必要なマインドセットを理解して、意識的に心がけるようにしましょう。
「逆転合格は可能である」という認識
逆転合格というものを漠然と難しい、奇跡的なものというように捉えて、「逆転合格できたら良いなあ」程度に思っていたり、努力を始める前に自分には無理だと初めから諦めてしまっていたりすると逆転合格はうまくいきません。
先ほど紹介した逆転合格の難易度を理解しながら、志望校合格に向けて戦略的に勉強を続けていれば逆転合格は可能であると心得ることが大切です。
「自分は逆転合格できる」と信じて、途中成績が伸び悩んでも挫けずに勉強し続けることが逆転合格成功の秘訣です。
事実と解釈を分けて捉え、悲観的にならない
逆転合格を実現させるためには、合格は可能であると考えるようにするというのと同じくらい、悲観的にならないということも重要です。
悲観的になり、合格までの道のりの長さに絶望していると何も手につかなくなってしまうかもしれません。悲観的になるのではなく、志望校合格という目標だけをみて今できることを着実に積み重ねていきましょう。
悲観的にならないためには、事実と解釈を分けて捉えることが必要です。万人に聞いて同じ答えになる「事実」と違い、「解釈」とは絶対的に正しいものがなく、いろいろな捉え方ができます。往々にして、自分の主観的なものとなることが多いです。そして「事実」と思っていても、実は主観が混じった「解釈」であるということがよくあります。
例えば逆転合格に関して当てはめると、『志望校判定がEだったから、諦めた方がいい。志望校を下げるべきだ』は解釈で、『模試の志望校判定がEだった』が事実です。
「諦めた方がよい」と先生や親に言われ、自分でも薄々そう思ってしまっているとしても、これはあくまで個人の主観が入った解釈であって事実ではありません。
「志望校判定がEだった」という事実だけを見て、悲観的にならずに一つずつ課題をクリアすることによって自ずと成績が上がり、もしかすると周りの自分に対する「解釈」も変わってくるかもしれません。
逆転合格を目指す方だけでなく、全ての受験生にとってマインドセットを身につけることは受験を成功させるために大切なことです。マインドセットについてより詳しく書かれたページもありますので、よろしければこちらも参考にしてみてください。
まとめ
逆転合格を目指す受験生に向けて、逆転合格の可能性や逆転合格するためのマインドセットなどについて紹介していきました。
逆転合格は決して簡単なことではありませんが、継続的な努力で目標を一つ一つクリアしていくことによって誰にでもチャンスはあるものです。
「自分なんて合格できるはずがない」と悲観的にならずに、志望校に通う自分の姿だけを想像して、今できることに全力で取り組んでビリギャルの後に続きましょう。
全力で努力してつかみ取った大学生活はきっと楽しいものに違いありません。
皆さんの受験がうまくいくよう願っております。
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