
大学デビューという言葉をご存知でしょうか。
大学デビューとは、大学に入学する際、周りの人や環境が変わることをきっかけに、自分も大きく変わるような行為のことです。
しかしながら、大学デビューは失敗する人も多く、成功させるには慎重に適切に取り組むことが大切です。
自分を変えるといっても、どうすればよいのか分からず、不安に感じている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、国公立大学医学部に在籍しながらいくつかの大学デビューの事例を見てきた筆者が、大学デビューの失敗例や具体的な方法を紹介します。
この記事を読むことで、失敗を上手に避け、明るい大学生活が送れるようになれれば幸いです。
大学デビューとは?

大学デビューとは、高校生から大学生へと変わるタイミングで自分の外見や性格などさまざまな要素を変える行動のことです。
外見は、髪型や髪色、服装などをチェンジしてイメージを変えることができます。
性格のような内面部分も、変えるのは大変かつ時間がかかりますが、うまく変えることができれば印象も変えることができます。
とあるインタビューによると、大学デビューなどの◯◯デビューを経験した人は19.3%、その中で大学デビューは1番多かったそうです。
大学の入学前に髪を染めた人は約3割だったというデータもあります。
このインタビューによると◯◯デビューした理由について、
「今までの友達が誰もいない環境になり今までとは違って明るく社交的な自分になろうと思った」
「高校が厳しくて染髪が禁止されていたので大学入学を機に好きな髪型にした」
などが挙げられ、環境が変わることを理由に心機一転したいという人が多いように思います。
また、高校時代に冴えなかった人がイケているグループに入ろうとする行為を指して、「あいつ大学デビューらしいよ」と嘲笑するような感じで「大学デビュー」という言葉自体をマイナスのイメージで使われることもあります。
見た目などを変え、周りにうまく馴染めていたとしても、過去にイケていなかったことがバレると、今は無理して頑張っているように思われてしまうこともあるかもしれません。
そのため、大学デビューに成功するためには大学デビューだとバレないことも大切です。
最も大切なのは、大学デビューして失敗しないことです。
1番多いのは、変化をさせる際によい塩梅が分からず、やり過ぎた結果周りから浮いてしまうことです。
失敗の事例を確認しながら正しい大学デビューを成功させましょう!
参考:高校デビューや大学デビューを実際にした人ってどれくらいいる?「1位 大学デビュー……55.4%」 – Peachy(ピーチィ) – ライブドアニュース
参考:大学デビューの第一歩! 入学前に髪の毛を染めた大学生は約3割
大学デビューの具体的な手順

それでは大学デビューに必要な手順を具体的にいくつか挙げていきます。
大学デビューをしたい人はこんな人だと思います。
- 自分の外見に頓着がなく、髪型にこだわりがない、ファッションにも興味がない。
- 目立つタイプではなく、クラスでは細々と生きるタイプ。
- クラスの目立っているグループに入れない。
- そんな自分に自信がない、不満を感じている。
こういう人がどのように自分を変化させて大学デビューを成功させるのか、注意点も一緒に書いていくのでしっかり読んで、正しく実践していきましょう。
容姿を垢抜けさせる
突然ですが、“人は第一印象が9割”という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
これはメラビアンの法則といって、心理学の有名な法則です。
心理学者メラビアンは人と人がコミュニケーションを取る時に、相手に影響を与えるのは言語情報が7%、聴覚情報が38%、視覚情報が55%の割合であると提唱しました。
これを“人は第一印象が9割”とつなげるのは少し誤解があるようですが、第一印象が重要であることはたしかです。
また、20〜50代の男女1,132人にアンケート調査を行った企業によると、人の第一印象をどこで決めているかという問いに対して、
1位:顔、2位:服装、3位:体型、4位:髪型、5位:装飾品
となったようです。
大学デビューにおいて最も大切なのは、やはり外見を変えることでしょう。
外見を変えずして大学デビューを成功させることは不可能と言っても過言ではありません。
外見を構成する以下の要素について詳しく見ていきましょう。
- 髪型
- 髪色
- 服装
- アクセサリー
- 化粧
参考:7割以上が第一印象を「顔」で判断してる!中でも一番見ているパーツは…
髪型
髪型は簡単に変えられるうえに、第一印象に与える影響が大きいため、大学デビューにおける重要なポイントの1つとなります。
髪型にあまり頓着がなく、ボサボサ頭の方や普段セットをしない方は、髪型を変え普段からセットすることは必須です。
意識しておくべきことは普通でよいということと、清潔感が何より大事だということです。
そのポイントさえ押さえていれば、雑誌やYouTubeなど、何を参考にしてもらっても大丈夫です。
美容院に行った際に美容師の人にどんな髪型が良いか率直に聞くのも有力な手段の1つだと思います。
外見に関しては全てに対して言えることですが、まずは大多数の大学生からずれていない“普通”を目指しましょう。
「人とカブらないように」など目立ちたいがために奇抜な髪型にするのは大学デビューにおけるよくあるミスなので注意しましょう。
不自然で奇抜な髪型は周りから浮いてしまいがちなので要注意です。
髪色
髪色も髪型ほど重要ではないですが、真っ黒よりも少し染めている方が垢抜けて見えます。注意するポイントは明るすぎる色にしないことです。
また、自分で染めるのもムラになりやすいので美容院に行くことをおすすめします。
「髪型」のところでも書きましたが、自然に垢抜けられる髪色を美容師の人に丸投げで聞いてみるのも良いでしょう。
髪色が不自然に明るいと顔と合っていなかったり、眉毛が浮いて見えたりと、逆効果なので注意が必要です。
また髪型や髪色については、アルバイトや入る部活によって規則がある場合があります。
せっかく美容院に行ってお金を払ってしてもらったのに、早々に戻さないといけないという事態が起きることもあるので頭の片隅に入れておきましょう。
服装
服装も大学デビューにおける最重要項目の1つです。
服装が幼稚だったり、余りにダサいとそれだけで大学デビューは失敗に終わってしまいます。
服装選びも基本の方針は、周りから浮かないように目立ち過ぎないファッションを選ぶことです。
参考にするものの例としては、ファッション雑誌を読む、SNSで調べる、服屋の店員に聞く、などが挙げられます。
1つヒントとしまして、どうするか迷った際はよりシンプルな方を選ぶと、悪目立ちしにくいというものがあります。
真っ黒のパンツやデニムにシンプルなTシャツを合わせた人が、ファッションにおいてダサ過ぎて浮いてしまうような状況は考えにくいと思います。
一般的にはシンプルな方が無難かなと思います。
アクセサリー
アクセサリーは他よりは重要度は低いですが、ないよりはある方が垢抜けて見えることが多いです。
一方、アクセサリーも過度に身に付けているのは不自然です。
また、ドクロ系のモチーフの物やあまりに大きいアクセサリーなどは浮いてしまう可能性があるので選ばない方が無難でしょう。
シンプルなアクセサリーを1、2個身に付けている程度が良いと思います。
化粧
女性の方は化粧も重要なポイントです。
ほとんどの大学生が多少なりとも化粧をしています。
化粧を適切にできると、垢ぬけて大人びた印象を与えることができます。
普段していない方も最低限はできるようにしておく方が良いでしょう。
しかし、濃すぎたりすると周囲に良い印象を与えることができず、浮いてしまったりバカにされたりということがおきかねませんので、注意しましょう。
また、最近では「メンズメイク」といって男性でも化粧をする人が増えてきています。
男性の方も、「化粧は自分には関係ない」と決めこまずに、多少調べてみると良いかも知れません。
“容姿を垢抜けさせる”のまとめ
以上、容姿を垢抜けさせるための代表的なものをいくつか書いてきましたが、外見を変える際に最もありがちな失敗が、やり過ぎてしまうパターンです。
何度も言いますが大学デビューを成功させる1番の秘訣は、失敗しないことです。
最近では、SNSがとても有益なツールとして使えます。あらゆるジャンルに関して無数の情報が溢れています。SNSを情報収集のために使ってみるのは有効な手だと思います。
しかしそういった情報を得たとしても、自分に似合うのかどうか、実際試してみたときに外見に違和感があるかどうか、自分で判断するのは難しいでしょうから、判断する材料の1つとして、その道のプロに聞いてみることをおすすめします。
例えば、髪型・髪色のことなら美容師、ファッションのことなら服屋の店員、アクセサリーや化粧のことならそのお店の店員、といった具合にです。
周りに参考にしたい人がいるのであれば、その人に聞くのも良いと思います。
さまざまな材料を元に、多角的に判断できるよう心がけましょう。
話し方を変えたり、周りの価値観を受け入れる
大学デビューに失敗する例で少なくないのが、外見はうまく“今風の大学生”みたいにすることに成功しても、周りの人と話や価値観が合わず馴染めないというものです。
大学デビューをした場合、周りにいる人の性格なども今まで付き合っていた人のそれとは異なるため、話題や価値観も当然変わってきます。
話題や価値観が全く合わなければせっかく集まった人もすぐに去っていってしまいます。
価値観は人それぞれなので無理に変える必要はありませんが、他人の価値観を受け入れたり、合わせたりする姿勢は持つようにするとよいでしょう。
また、話し方も周りと馴染めるように向上させていく必要があるかもしれません。すぐに変えることは難しいのですが、今後の人生でも人を心地よくさせるコミュニケーションなどは活きてきますので、改善していくよう心がけるとよいでしょう。
話し方を変えたり、価値観を合わせたりすることは簡単ではないため、大学に入学してからどうしても話が合わないこともあると思います。そのような場合は無理に話さず、まずは傾聴することに専念するのも良いと思います。それで慣れてきたら、徐々に発言を増やしていき馴染んでいきましょう。
外見を変えるだけでなく、目には見えない内面の部分も変えていく必要があることを把握しておいてください。
体型を整える
大学デビューにおいては、体型を整えることも重要です。そこで必要となってくるのが、ダイエット・筋トレです。
一概に言ってしまってはダメですが、太っている人より痩せている人、細い人よりガッチリしている人の方が人を惹きつけることが多いです。
実際に米国テキサス大学の心理学の研究で、
実験参加者の多くが「太り気味の体型」と“怠惰”や“うかつ”といった「マイナスの性格」を関連付けたという結果を報告しています。
他に比べると重要度は落ちますが、体型を整えるのに越したことはないです。
参考:米心理学研究で「人は体型によって性格を判断する」ことを発見
サークルや部活に入る
大学にはたくさんのサークルや部活があります。
大学生の目立っているグループは必ずと言っていいほどサークルに所属しています。
大学は基本的にクラス制ではないため、授業ごとに受けている学生が変わります。
そのため、かなり積極的でないとたくさんの友達を作るのは難しいかもしれません。
そこで、サークルや部活に所属していると定期的に会うメンバーがいるので、友達を作りやすい傾向にあります。
大学デビュー成功のためには友達作りは必須なのでサークルや部活に入ることをおすすめします。
一般的に、サークルよりも部活の方が活動に真剣に取り組んでいるイメージです。
目的が大学デビューで、大学生活をかけて取り組みたいスポーツなどが特にない場合は、サークルに入ればよいでしょう。
また、複数のサークルに所属することも可能なのでサークルには積極的に入ることをおすすめします。
サークルと部活どちらを選ぶか迷った方は下記も参考にしてください。
大学デビューの失敗例とそこから学ぶ教訓

大学デビューを成功させるチャンスは、基本的に大学に進学するタイミングの1度きりです。
失敗してしまうと、挽回がかなり大変です。
ここでは、大学デビューのよくある失敗例とともに、どうすれば良いかを紹介します。
やり過ぎた華美な見た目
“初めて染めた感”丸出しのド金髪や派手な髪型、雑誌をそのまま真似したような服装、アクセサリーをジャラジャラ付けている、などはどうしても頑張っている感じが出てしまい、イタい感じになってしまいかねません。
そんな見た目でもキャラや人間性とマッチして違和感がない人もたまにいますが、少数派なので、やり過ぎないように意識しましょう。
何度も書いていますが、見た目に関しては迷ったらシンプルでいきましょう。
不真面目だった自慢
大学デビューに失敗する例として、不真面目だった自慢をしてしまうというのがあります。
高校時代に目立つタイプではなかったのを隠すかの如く、地元ではヤンチャしていた話や、全く勉強をせずに大学に入った、などの話をしてしまう人です。
この手の話は、百害あって一利なし、人が離れていくだけです。
人の自慢話ほど聞くに耐えないものはありませんし、そもそも、不真面目だったことは全くすごいことではありません。
私の周りにもいたのですが、このタイプの話をしてしまっている人は結構いるので注意が必要です。
大学デビュー以前に、変な人だと思われるだけなので絶対に避けましょう。
やたらと飲み会の話をする
これもあるあるですが、飲み会の話をやたらとしている人は敬遠されてしまいがちです。
朝まで飲んだ自慢とか、◯日連続で飲んでる、などの話ばかりしていると、高校時代あまり遊んでいなかった反動のように思われてしまい、かえって大学デビューっぽく見えてしまいます。
飲み会などの話をすること自体は問題ないのですが、遊んでいるのが凄いかのような口ぶりで話すのは控えましょう。
とにかく不真面目なアピール
これもよくある失敗例で、とにかく不真面目な自分をアピールしている人です。
例えば、テスト当日に勉強していないことをアピールしていたり、授業に出ないことを自慢していたり、レポートを書いていないことを得意げに話したり、真面目な人をからかったような言動をする、などです。
不真面目なアピールはやはり高校時代に真面目であったことの反動のように思われてしまいます。
不真面目なことは全然かっこいいことではないので得意げに話すのは控えましょう。
大学デビューに必要な心構え

手順や失敗例を述べてきましたが、ここでは大学デビューに必要な心構えを記していきます。
これまで述べてきた具体的なすべきことや、してはいけないことではなく、より根本的な心構えの部分なので、重要度は高いと思います。
無理をしないこと
大学デビューに失敗する人の多くに共通しているのが、無理をしていることです。
見た目にせよ内面のことにせよ、無理をしてしまうとどうしても“頑張ってる感”が出てしまいます。
頑張ってる感が出てしまうとそのキャラを演じているように見えるため、嫌悪感を抱かれてしまったり、心が開かれにくくなったりすることがあります。
あまり無理はせず、本来の自分にプラスαで少し理想のキャラを乗せるようなイメージで徐々に変えていきましょう。
過去の自分を否定しないこと
大学デビューをしたい人は少なからず過去の自分が嫌で、それを変えたくて大学デビューをしたいのだと思います。
しかし、あまり過去の自分を否定していると、その反動でオーバーな行動や発言につながってしまいます。
その結果、周りから浮いた痛い奴と思われたりしてしまいかねません。
また、過去の自分を否定することは精神面的にもよくないです。
過去の自分を否定し過ぎず、「あんなころもあったけど変わろう」と受け入れてあげるよう心掛けましょう。
人目を気にしないこと
そもそもとして、大学デビューは受験勉強とは違って、「これぞ正解!」というものがない難しいことです。
そのうえ、人目を気にしすぎる余り、何が正しいのか訳が分からなくなってしまって望まない方向に進んでしまう事態が考えられます。
特に大学進学前の自分を知っている人の目は気になる人も多いでしょう。
人目はもちろん大事なのですが、気にし過ぎず、「やれることはやったから、あとは受け入れてくれる人を探そう」という信念も併せ持つことができると良いと思います。
みんなと同じでいい
大学デビューは難しく考え過ぎなくても、言ってしまえば目的は人と馴染むことです。
あまり気張ったことをしなくても自分が入りたいグループの人たちと同じようにしていればよいのです。
それを意識しているだけで大きなミスはある程度防げるでしょう。
他人を尊重する
根本的な話ですが、友達に囲まれてワイワイ過ごしたいのであれば、人間性が良くないといけません。
どれだけ見た目を頑張ったところで、人の陰口ばかり言っているような人間性に欠ける人であれば、周りから人は去っていきます。
大学デビュー云々より「人として」という大きな話にはなりますが、根本的に大切なのに見落とされがちで難しいところです。
他人を尊重し、周りに人が集まってくるような人を目指しましょう。
まとめ
本記事では、大学デビューの手順、失敗例、心構えについて書きました。
何度も言っている通り、大学デビューを成功させるにあたり、何よりも大切なことは、周りから浮いている痛い奴と思われないことです。
失敗してしまう1番の原因は、行動にしても発言にしても程度を越してしまうことです。
“シンプル”を忘れずに外見を垢抜けさせて、でしゃばり過ぎず謙虚に過ごしてさえいれば大学デビューの成功確率は格段にアップするでしょう。
この記事を読んでくれた皆さまの大学デビューが成功することを祈っています。
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