
これから大学生になる方の多くは「大学生になったら部活やサークル活動を楽しみたい!」と考えているのではないでしょうか?
また、大学に入ったばかりの方で、部活とサークルのどちらに入ろうか悩んでいる人もいると思います。
タウンワークマガジンの調査によると、サークル・部活に継続的に加入している大学生の割合は48.9%と、大学生の半分がサークルや部活の活動に打ち込んでいます。
しかし「部活とサークルって何が違うの?」「部活とサークルは何を基準に選んだらいいの?」と考えている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、大学における部活とサークルの違いや選び方について紹介します。
部活とサークルの違い

大学におけるサークルと部活の違いは、大きく分けると以下の3点です。
- サポートの規模
- 活動頻度
- 活動の目的
部活動の場合は、一般的に大学側やOB・OG会などからの資金面などの援助が厚く、活動頻度も高いことが特徴です。
また、部活動は「全国大会優勝」などの大きな活動目標があることが多いです。
中学や高校の部活は、団体によっては比較的緩めな雰囲気で活動しているところもあったかもしれません。
しかし、大学の部活はその多くが大きな目標に向けて高い活動頻度で活動をしており、ひとことでまとめると「厳しい」ことが多いです。
その点サークルは、スポーツや文化系の活動などに取り組むという点では部活と変わりませんが、部活動と比較して活動が「ゆるい」傾向にあります。
また、資金面などのサポートが少なく活動費はサークルメンバーで賄わないといけないほか、活動頻度も団体によってまちまちです。
活動目標も、大会優勝などの大きな目標を掲げているところもあれば、活動を楽しむことのみを目標としているところもあります。
部活の特徴

部活とサークルの特徴をそれぞれ見ていきましょう。
まずは部活の特徴を3つ紹介します。
活動量が多い分充実感がある
高校の部活は、活動が週1回のところもあれば、週6回のところもあったり、活動頻度はさまざまですが、大学の部活は週4〜6回であり、活動量が多いことがほとんどです。
そのため、活動日数が週1〜3回ほどであることが多いサークルと異なり、活動量が多く、人によってはそれが負担に感じられてしまうかもしれません。
しかし、部活動はその分日々の活動で得られる充実感の高さや大会で良い成績を残すことなどをモチベーションに部活動に取り組んでいる大学生も多くいます。
サークルにはない活動量と充実感の高さは、部活動ならではの特徴です。
サークルでは楽しめないスポーツに挑戦できる
大学の部活では、馬術やスケート、ボートなどの高校の部活や大学のサークルでは体験できないスポーツに挑戦できます。
「高校ではやったことがなかった新しいスポーツに挑戦してみたい!」と考えている方は、人生で経験することが少ないスポーツの部活への入部を検討してみるのはいかがでしょうか?
入学直後の新入生歓迎期間では、体験入部を実施している部活も多いので、気になる部活の体験入部にはどんどん参加してみることをおすすめします。
就活で有利になる可能性がある
部活に所属していると、就活で有利になる可能性があります。
部活に所属している大学生の、多忙なスケジュールの中で厳しい練習や試合を頑張り抜いた経験が、忍耐力の高さとして評価されることが多いです。
また、一般的な大学生はマイナビやリクナビなどのサイトを使って就活を行います。
しかし、体育会系の部活に所属している大学生の場合は「マイナビアスリートキャリア」「アスリートエージェント」などの体育会系専用のサイトでも就活することができるのです。
これらの体育会系専用のサイトに出されている求人は「体育会系の大学生を採用したい」企業が出しているので、体育会系の大学生は優遇されるのです。
サークルの特徴

次に、サークルの特徴を4つ紹介します。
趣味程度に活動を始めてみたい人におすすめ
部活と比較した場合、サークルでは緩め、趣味程度に活動が行われていることが多いです。
同じテニスでも、テニス部では「2部昇格を目指しています!」「全国大会優勝を目指しています!」のような大きな目標を掲げていることが多いですが、テニスサークルでは「初心者歓迎!一緒にテニスを楽しみましょう!」のようなかたちで、楽しむことを第一にして活動をしている傾向にあります。
そのため「ガチではなく、緩めに活動を楽しみたい」と考えている人には、部活ではなくサークルがおすすめです。
また上記では「部活にしかない珍しいスポーツがある」と紹介しましたが、その反対に大学の部活には存在しないような活動を行っているサークルも多くあります。
例えば、ピアノサークルや散歩サークル、TRPG(ゲーム機を使わない対話型ロールプレイングゲーム)サークルなどが該当します。
そのため、新しい趣味を開拓してみたい人や今の趣味を大学でも楽しんでみたい人には、サークルがおすすめです。
バイトやその他の学生生活などの両立がしやすい
サークルは活動頻度が週1〜3回ほどであることが多いため、部活動と比較すると、サークル以外の時間を確保しやすいです。
そのため、アルバイトやその他の趣味、友人や恋人との付き合いなどの時間も十分確保できることが、サークルの特徴といえます。
筆者は大学生時代、週2回活動のピアノサークルに所属していましたが、アルバイトやプライベートも充実させられて、とても楽しいキャンパスライフを送っていました。
実は、大学入学直後に体育会系の部活に入部したのですが、活動が週5でアルバイトと両立できず、すぐに退部した経験があります。
部活の活動自体は楽しかったのですが、自分の過ごしたいキャンパスライフを実現することは難しいと筆者は感じました。
そのため「部活やサークル以外にもいろんなことを楽しみたい!」と考えている人には、一般的にはサークルのほうが実現しやすいでしょう。
もちろん、部活に入ったからといって絶対に「他のことが楽しめなくなる」というわけではありません。
しかし、部活は活動量が多く、部活に入った場合と比べると、サークルに入ったときの方が、一般的に自由に使える時間は多いことは覚えておきましょう。
インカレに所属すれば他大学とも交流が広がる
サークルにはインカレ(インターカレッジの略)と呼ばれる、複数大学で構成されている種類のサークルがあります。
インカレの活動内容は、通常のサークル同様に多種多様で、自分の好きな活動をしながら、在学している大学以外にも交友の輪を広げられます。
インカレは、新入生歓迎期間に大学内でビラを配っていることがあるので、気になるインカレのビラを貰ったら、ぜひ連絡してみましょう。
また、SNSなどインターネット上でも宣伝をしていることが多いので「〇〇 インカレ」と検索して探してみるのも1つの手です。
「自分の通う大学以外にも友達をたくさん作りながら活動したい」と考えている方には、インカレがおすすめです。
自分で新しい団体を立ち上げることもできる
もし、自分の取り組みたい活動をしているサークルが存在しなかった場合は、自分でサークルを立ち上げることも検討してみましょう。
このときのサークルの立ち上げ方は大まかに2種類あります。
1つ目は「既に存在するサークルと同じ活動のサークルを新しく立ち上げる」ことです。
この方法は、既存のサークルの雰囲気が自分とは合わなかった場合におすすめです。
2つ目は「大学に存在しない活動のサークルを新しく立ち上げる」ことです。
国際交流サークルやピアノサークル、散歩サークルなど、通っている大学にはない、あるいは世の中的にまだ存在しないサークルを立ち上げることで、自分がしたい活動を確実にできるようになります。
新しいサークルを立ち上げることは、自分がやりたい活動をできるのはもちろんのこと、1つの団代を立ち上げて運営する経験は、その後の人生にも良い影響をもたらしてくれるでしょう。
部活やサークルはどう選ぶ?

ここでは、部活やサークルの選び方を紹介します。
「そもそも部活とサークルどちらを選ぶのか」、「どんな活動を選ぶか」の2つの観点から紹介します。
活動に対する熱量
紹介してきたとおり、部活とサークルでは、活動に対する熱量が異なる傾向にあります。
部活は「全国大会優勝!」などの高い目標を掲げ、サークルでは「みんなで楽しく!」のように緩く楽しく活動することを目的としていることが多いです。
そのため、部活にするかサークルにするかで悩んでいる人は「自分はどれくらいの熱量を活動に注ぎたいか」を考えてみることをおすすめします。
「大学生活の全てを捧げるくらいの気持ちで活動に打ち込みたい!」という人には部活がおすすめですし「アルバイトや勉強、プライベートも充実させたい!」という人にはサークルがおすすめです。
この点を考えずに部活やサークルに入ってしまうと「自分が想像していた雰囲気と全然違った…」と感じて、すぐに辞めることになる可能性が高くなります。
複数の活動に取り組みたいかどうか
「テニスとサッカー」、「軽音とバスケ」のように、複数の活動を楽しみたいと考えている人には、「部活とサークル」という選び方をするのではなく、どちらもサークルを選ぶことをおすすめします。
もし、片方で部活を選ぶと、活動量が多くてもう片方のサークルに全然参加できなくなることがあります。
例えば「月〜金の週5回活動している部活に入部したけど、もう1つ入りたいサークルの活動日は水曜日だけだったから参加できない」というケースはよくあるので、注意が必要です。
また、部活によっては兼部や兼サーを禁止しているところもあるので、部活とサークルを兼ねるのはあまり向いていません。
実際に、私の友人で複数の活動に取り組んでいた人の多くは、部活ではなく、サークルを兼サーしていました。
そのため、複数の活動に取り組みたいと考えている人は、部活ではなくサークルを選ぶことをおすすめします。
規模・人数
「テニス部(サークル)にしよう」と決断しても「大人数でワイワイやりたい」、「少人数でひっそりと楽しみたい」のように、規模や人数についても検討してみるとよいでしょう。
規模が大きくて部員も多い部活やサークルは活動が活発ですが、その一方で少人数の部活やサークルでは、人数が少ないからこそ、固い友情関係や仲間意識が育まれます。
似たような活動をしていても、団体の規模によって得られる交友関係は異なります。
「テニスをしたかったんだけど、人が少なくて思っていたのと違った」、「思った以上に人が多くて、上手くやっていけるか不安になって入部をやめた」という声を聞くことは多いです。
このような後悔をしないためにも、自分はどれくらいの規模の部活やサークルで活動をしたいのか、考えておくことをおすすめします。
部員数は、ビラや大学から配布されているサークル一覧の資料に目を通すか、サークルの部員に直接質問して聞くなどすると確認できると思います。
良い交友関係を築けるかどうか
部活やサークルは活動に打ち込むことが目的として考えられますが、それ以外に「良い交友関係を築くこと」も大きな目的として捉えている人も多いのではないでしょうか。
大学には、中学・高校のようなクラスが存在しないことが多いため、交友関係の多くは部活やサークルで形成することが多いです。
私も大学で築いた交友関係のほとんどはサークルがきっかけであり、社会人になった今でも連絡を取ったり会って遊んだりしています。
そのため、部活やサークルを選ぶ際には「ここに入って自分の実現したい交友関係の構築ができるかどうか」も考えることをおすすめします。
思い切って未経験の活動に挑戦してみるのもおすすめ
どの部活やサークルにしようか悩んで選べないという人は、思い切って未経験の活動に挑戦してみることもおすすめです。
大学では、中学・高校では体験できなかった活動を実施している部活やサークルがたくさんあります。
スポーツではフライングディスク・ヨット・ラクロスなど、文化系ではジャグリング・お笑い・落語などがその代表です。
これらの活動は、新鮮で楽しく感じるだけではなく、自分の人生に新しい価値観を吹き込んでくれることもあります。
上記で私はピアノサークルに所属していたことをお話しましたが、実はピアノは完全に未経験でした。
入部当初は「本当にピアノが弾けるようになるんだろうか?」とかなり不安でした。
でも、先輩や同期に教えてもらったり、自主練の時間を確保して練習を重ねていくうちに少しずつ上手くなっていくのがとても楽しかったことをよく覚えています。
コンサートで胸を張って演奏できるほど上達したわけではありませんでしたが、とても貴重な経験をしたなと、今振り返ると思います。
そのため、大学でどんな活動をしたいか悩んでいる人には、今までやったことがないことに挑戦してみることも、選択肢の1つとしておすすめします。
どちらかに決めきる必要はない

大学生といえば、部活やサークルで充実したキャンパスライフを送るイメージを抱いている人は多いかもしれませんが、無理してどちらかに決めなければならない、というわけではありません。
部活やサークルは、迷ってしまうのであれば両方に入部する選択肢がありますし、自分に不要だと感じた場合は、そもそも入らないという選択肢もあります(ただ、複数の活動に取り組む場合は上記のように、サークルで兼サーする方がハードルは低いです)。
部活もサークルも、どちらにも大きな魅力があります。
「部活じゃないとダメ」、「サークルじゃないと充実したキャンパスライフを送れない」というようなことは決してありません。
また、1度入った部活やサークルが自分に合わないと感じた場合は、退部することも可能です。
体験入部をして雰囲気をつかんでみたり、とりあえず入部してみてしばらく様子を見てみたりして、入った部活やサークルが自分に合っているかどうか考えてみるとよいでしょう。
そのため、あまり深く考えずに、少しでも気になった部活やサークルには気軽に顔を出して、その中で自分に1番合っていると感じた場所に入部してみることをおすすめします。
まとめ
今回は、これから大学生になる人や、大学入学したてでまだ部活やサークルについてわからない人のために、大学における部活とサークルの違いや、選び方について紹介しました。
部活には部活の特徴、サークルにはサークルの特徴があります。
部活は、高い充実感が得られたり今まで体験してこなかったスポーツに挑戦できる点が特徴的ですが、活動量が多いため、アルバイトやプライベートなどの、他のことと両立するのはやや難しいかもしれません。
サークルは、活動日数が部活と比べると少ないので他のことと両立しやすい点や、部活動にはない独特な活動をしているサークルもたくさんある点が魅力的です。
しかし、本気でスポーツに打ち込みたい人やたくさん活動に参加したい人には向いていない可能性があります。
部活やサークルを選ぶ基準はたくさんありますが「どんな活動をしようか」悩んでいる人には、とりあえず興味のある活動をしている部活やサークルに思い切って参加してみて、様子を見るのもよいでしょう。
ぜひ今回紹介した内容を参考に、自分にとって納得のいく部活・サークル選びを実現してくださいね。
関連

大学と高校の違いとは?大学の講……

「飛び級制度」完全ガイド【可能……
