「テスト勉強になかなか集中できない……」
「勉強の途中でついついスマホを手にとってしまう!」
そんなことが続き、「やっぱり私は勉強が苦手だなあ」と思ってしまっていませんか?
ちょっと待ってください!
勉強の効率が上がらないのには、別の要因があるかもしれません。
世界から見ても、座っている時間が特に長いといわれている日本人。中学生や高校生、Re受験生に限らず、デスクワーカーにとっても、日常的に意識したい大切な要素があります。
それは、座っている時の姿勢です。
この記事では、日常的にデスクワークが多く、首こり、肩こり、その他トラブルを経験してきた筆者が、勉強の効率を上げるための姿勢や、疲労が溜まったときの対処法についてまとめてみました。
実は勉強の内容や方法と同じくらい、勉強中の姿勢は大切なのです!
同じ内容をこなす場合でも、良い姿勢で取り組むときと、悪い姿勢で取り組むときとでは、集中力が持続する時間や、心身への負担が変わってきます。
勉強の成果を上げるために、教材を変えたり、勉強の仕方を変えたりする人は多いと思いますが、もう少し視野を広くすることも大切です。食事を気にしてみたり、勉強環境を工夫したりすることでも勉強の効率を高めることができます。例えば、勉強効率のあがる部屋づくりについてはこちらの記事が参考になります。
さて、今回のトピックは勉強の効率を上げる姿勢の取り方です。そのメリット、姿勢をアシストするアイテムなども紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
参考:日本人の座位時間は世界最長「7」時間!座りすぎが健康リスクを高める あなたは大丈夫?その対策とは・・・
正しい姿勢で勉強するメリット
学校や家庭などで「姿勢をよくしなさい」と言われた経験のある人は多いと思います。
そのような注意には、「だらしなく見えないように」「行儀良く見せるために」など、実用的でなく無意味な理由を感じ、「なんでこんなことしなくちゃいけないんだ」と不満を抱いた人も多いでしょう。姿勢を正すことのきちんとした理由を教えてくれる人も少なかったのではないでしょうか。
しかし、姿勢をよくすることは、実際に勉強の効率がアップするなど生産性の向上につながり、実用的で意味があることなのです。
この記事では具体的に、「正しい姿勢」でいることは、勉強においてどのようなメリットがあるのか、見ていきます。
呼吸がスムーズになり、血行がよくなる
「正しい姿勢」をとることで得られるのは、第一に体への良い影響です。
具体的には、胸が開き、呼吸がスムーズになることが挙げられます。
ハードな運動とは異なり、受験勉強などの時には体のケアのことよりも、頭の中にいかに情報を詰め込むか、いかに効率よく問題を解くか、ということを考えがちです。
しかし、勉強もデスクワークも、激しい動きが少ないだけで、体を酷使していることには変わりありません。十分な力が発揮できるような姿勢を心がけたいものです。
全身に酸素が行き渡るということは、同様に脳へも十分な酸素が取り込まれるということです。よい姿勢によって呼吸と血行が改善することで、脳のパフォーマンスも向上します。
体内の臓器の中で最も大量の酸素が、脳で消費されると考えられています。糖と同じくらい脳のエネルギー源として重要なのが酸素です。
また、正しい姿勢を保つことは神経系にも良い影響を与え、脳への信号伝達がスムーズになる効果も期待できます。良い姿勢をとったほうが、計算問題の成績が向上するという研究結果もあります。
姿勢を整えることはただ単に「行儀が良い」というだけでなく、集中して勉強に取り組むのに役立つのです。
参考:脳の活動に「酸素」と「糖」はどのように関わっているのか?
参考:勉強中の姿勢は成績も左右する!? 集中力をアップさせる正しい座り方
参考:大藤晃義ほか「姿勢と計算成績との関係について」
メンタルが安定する
よい姿勢はホルモンバランスを整え、メンタル面の安定にもつながるといわれてます。
身体心理学の分野では、次のような実験結果があります。顔を上、中、下、背筋を伸ばす姿勢と丸める姿勢、それぞれ異なる姿勢をとった人が、同じペーパーテストを受けるという実験です。
実験の結果、顔を下に向けていた人は、上・前に向けていた人よりもネガティブな気分になり、背筋を丸めていた人は、背筋を伸ばしていた人よりもネガティブな気分になったそうです。
このように、よい姿勢をとることが勉強中の気分にも影響するのです。
参考:鈴木哲『動きが心をつくる 身体心理学への招待』(講談社現代新書、講談社、2011年)
首こり・肩こりなどの不調が起こりにくい
受験生のみなさんの中には、すでに肩こりに悩まされている人もいるのではないでしょうか?。
「今はまだ大丈夫」という人も、やがて大学での勉強やデスクワークをするようになった時にどうしても悩まされがちなのが、首こり、肩こりなどの体の不調です。
猫背など、体に負担のかかる姿勢で勉強する癖がつくと、このような不調に直結してしまいます。
無理のある姿勢は腰痛やヘルニア、眼精疲労や、内臓が圧迫されることによる体のトラブルを引き起こしかねません。
こうなってしまっては、長い時間集中して勉強することができそうにありませんし、それ以上に生活面で不具合が生じてきます。
テスト勉強、受験勉強の時によい姿勢で座る癖を付けておくと、受験本番や、その先の体の不調も最小限に抑えることができるでしょう。
勉強中の正しい姿勢
頬杖をついたり、足を組んだり、猫背になってしまったり……
勉強が長時間にわたると、ついついそんな姿勢を取ってしまいがちです。
先に紹介したように、良い姿勢を心がけることには、勉強を効果的に進める点でもメリットがあります。
では、具体的にどのような点に気をつければよいのでしょうか?
勉強する時の正しい姿勢を、体の上の部分から順番に見ていきましょう。
首は垂直にして、あごをひく
教科書を読んだり、問題集を解いたり、集中していると無意識のうちに前かがみになってしまうことが多いかもしれません。
集中を長く持続させるためには、首を地面と垂直にすることを心がけましょう。そして、軽くあごを引きます。
首が前に出ないよう気をつけることで、首の周りの負担を減らし、ストレートネックなども防ぐことができます。
背筋を伸ばす
首について意識できたら、そのまま背筋を伸ばしましょう。
背筋を伸ばしたまま、椅子に深くかけて座骨を座面に付けることを意識すると、良い姿勢をキープすることができます。
かといって、ただ単に背筋を真っ直ぐ伸ばそうとすると、無駄な力が入りがち。かえって肩がこってしまいます。
背骨の自然な湾曲を意識して、耳の後ろ、肩、そして腰が一直線になるようイメージするとよいでしょう。
参考:首こりは肩こりに影響する?テレワークでのストレートネック(スマホ首)や首猫背に注意!原因と改善方法
参考:デスクワークの姿勢は大丈夫?正しい姿勢で腰や肩への負担を軽減させよう
骨盤を立たせる
体の状態をよく保つのに重要なのは腰の骨、つまり骨盤です。
骨盤が歪むと体のバランスが崩れ、腰痛、肩こりや頭痛などの不調が生じてしまいかねません。
「正しい姿勢」をとるためには、骨盤を立たせるとよいそうです。
具体的には、お尻の穴を下に向けることをイメージすると、骨盤が自然に前に傾き、背筋や首も真っ直ぐにキープすることができます。
ひじとひざは直角に
体の疲れない姿勢を保つためには、机や椅子の位置も大切。
目安は、ひじとひざが直角になることです。
椅子の高さは、ひざが地面に対して自然と直角になり、足の裏が床に付くように設定します。
次に机の高さは、ひじが体に対して直角になり、腕が自然に机にのるように調整できるとよいでしょう。
高さを調整できる椅子や机なら、自分の体に合わせて無理のない姿勢をとることができます。
まとめると、以下のような姿勢になります。
参考:姿勢を正せば集中できる! 仕事と勉強の効率を上げるための “良い姿勢” の作り方
参考:ダメ姿勢と良い姿勢の違いを姿勢矯正のプロが伝授。正しい座り方で集中力UP!
参考:デスクワークの姿勢は大丈夫?正しい姿勢で腰や肩への負担を軽減させよう
勉強中の正しい姿勢をサポートするアイテム
正しい姿勢をキープするためには、ある程度の筋力が必要となりますし、矯正するのに時間がかかります。
慣れるまでは、姿勢をサポートするためのグッズを利用するのもよいでしょう。
ここでは、おすすめのアイテムをいくつか紹介します。
姿勢サポート椅子
勉強やデスクワーク用の椅子は質の良いものが望ましいことはもちろんですが、値段はそれなりに高くなります。
普段使っている椅子の上に置く「姿勢サポート椅子」であれば、椅子を買い換えることなく使用できます。
骨盤を立たせる姿勢をアシストし、負担の少ない正しい姿勢を体に覚えさせてくれます。
商品リンク:Style SMART(MTG)
傾斜台
平らな机では、勉強に集中しているうちに、背筋が丸くなったり、首が前に傾いたりしがちです。
机の上に置く傾斜台があれば、首が傾きすぎることなく、良い姿勢を保つことができます。
普段の勉強机での勉強だけでなく、リビングで勉強する際などには持ち運んで移動させることができます。どこでも正しい姿勢をキープしながら勉強できるのもメリットです。
商品リンク:傾斜台(サンワダイレクト)
フットレスト
足の裏を床につける姿勢がよいとはわかっていながら、椅子の高さがしっくりこない……という人は、フットレストを置いてみるといいかもしれません。
時には姿勢を変え、上の部分などに足を置いて体を伸ばし、オットマンのように使って、気分転換することもできます。
商品リンク:3WAYフットレスト(サンワサプライ)
アームレスト
足の位置と同様に、腕の位置も大切。
腕が前方にずれると、どうしても猫背になって体に負担がかかります。
机にセットできるアームレストで、姿勢をキープしてみてはいかがでしょうか。
商品リンク:アームレスト(サンコー)
ぬいぐるみタイプの姿勢サポートグッズ
猫背を防ぐサポート役に、こんなかわいらしいグッズもあります。
お腹と机の間に挟んで、自然と背筋を伸ばしてくれる優れものです。
一緒に勉強してくれているようにも見えて、癒されますね。
商品リンク:ふんばるず(Dreams)
勉強中に疲労を感じた時は
正しい姿勢を心がけていても、長時間勉強するとどうしても姿勢は崩れ、疲労が溜まるもの。
そんなとき、無理をして勉強を続けても効率は上がりません。
ここでは、勉強中に疲労を感じたときにおすすめの対策をご紹介します。
こまめに休憩をはさむ
背筋をまっすぐにして、骨盤を立たせて……
と、意識しながら勉強していても、慣れないうちはすぐに疲れてしまうかもしれません。
体が正しい姿勢を覚えるまでは、姿勢をキープするのも一苦労です。
最も簡単な対策として、一般的に集中力が切れるとされる時間に合わせて休憩をはさむのがおすすめです。家の中を少し歩いてみたり、楽な姿勢で音楽を聴いてみたりしてもよいでしょう。
大人の場合、集中力が持続するのは50分が限度とされています。
実際には個人差がありますが、自分の集中力が基本的にどのくらい続くかを見定め、それに合わせて休憩時間を決めて、勉強のスケジュールを立てるとよいのではないでしょうか。
参考:集中力はどれくらいの時間続くのか?集中力を高めるアイデアを紹介
軽い運動やストレッチ
勉強の合間の休憩時間に、軽い運動やストレッチをするのもよいです。
勉強中の姿勢が原因で凝り固まった体をほぐし、血行をよくして集中力を回復させることができます。
「運動は苦手……」という人も、勉強中のリフレッシュが目的なら、ほんの10秒ほど肩を回すだけでも効果があります。
例えばYouTubeでも、3分から5分といった短い時間でできるストレッチの動画が観れますので、参考にしてもよいでしょう。
動画を観ながらのストレッチは、勉強の気分転換にぴったりです。(ただし、そのまま関係のない動画を観はじめてしまわないように注意しましょう!)
動画リンク:【超スッキリ✨】集中力がUPする3分ストレッチ!【#覚醒ルーティン】in宮城県気仙沼市
軽い筋トレなど、軽い(疲れすぎない)トレーニングも、血行をよくして頭をすっきりさせるという点で良いかもしれませんね。
参考:お疲れな全受験生へ!+αの動きで逆に勉強がはかどる「秒でポジ変!」ちょいトレ
勉強をする時の姿勢を変えてみる
勉強する時の姿勢を変えてみる、というのも一つの方法です。
例えば、座り姿勢と立ち姿勢を交互にしてみるのもよいでしょう。
60分作業をする場合に、15分、45分のタイミングで「座り姿勢」と「立ち姿勢」ととを入れ変えることで、作業効率がアップするという研究結果もあります。
自室やリビングなどで座って勉強している場合、少し疲れてきたな、というタイミングでカウンターキッチンに移動し、立って勉強してみる、というかたちでも良いかもしれません。
また、「スタンディングデスク」という立ち姿勢での作業のための机も販売されています。
商品リンク:足掛けスタンディングデスク(ニトリ)
正しい姿勢でいられる時間を長くするために、たまには別の姿勢をとることも試してみてください。
参考:長谷川徹也ほか「短時間の単純繰り返し作業における作業姿勢の組み合わせの効果」
まとめ
受験勉強を含め、座りながらの作業中の姿勢は、デスクワークが多いとされる日本人の一生の課題です。
勉強をしながら正しい姿勢をキープする癖をつけておくことは、大学生活や社会人になってからの人生においても、体、ひいては心の負担を減らしてくれるに違いありません。
とはいえ、「正しい姿勢で勉強しなきゃ!」と気負いすぎると疲れてしまいます
姿勢をサポートしてくれるグッズを活用したり、休憩やストレッチをはさんだりして、無理なく勉強できるスタイルを探ってみましょう。
この記事が、みなさんの勉強効率アップの参考になれば幸いです。
関連
集中力UP! 受験勉強の効率が……
【受験生必見!】朝勉強のメリッ……

