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インターンシップとは?どんな人におすすめ?メリットやデメリットも解説!

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「インターンシップ」についてあまり詳しくは知らないという人も多いのではないでしょうか。

「具体的な内容や時期について知らないけど、なんとなく参加した方が良いんじゃないかな」と漠然と思っている人もいるでしょう。

「インターンシップについて考えることを先延ばしにして時期を逃してしまい、そのまま就職活動に突入することになってしまった」なんて人もいるかもしれません。

この記事では、インターンシップの具体的な内容や時期、メリット・デメリットなどについて詳しく解説していきます。

「そろそろインターンシップに行くべきなんじゃないか」と思っている大学生はもちろん、大学に入学したばかりの人や受験終わりで大学の準備をしている人も、インターンシップについて概要を理解しておくことでキャリア形成に向けて良いスタートダッシュを決めることができます。

インターンシップについて予め知っておくことで「気付けばもう手遅れだった」という最悪の事態を回避しましょう。

※補足

後述しますが、インターンシップには1日で終了するものから1年近く、またはそれ以上通うものまでさまざまあります。

産学協議会の新しい定義(こちらも後述します)によると“インターンシップ”と名乗ってよいのは一定の基準を満たしたものだけになり、こちらの適用がもう始まっています。具体的には、1日で終わるものはインターンシップと呼ばれなくなるなど、この定義は今後浸透していくと思います。

この記事では、新しい定義について触れつつ、単日のものも含めた従来までのインターンシップ全般について記述しています。

インターンシップとは?

インターンシップについて、文部科学省によると

一般的には、学生が企業等において実習・研修的な就業体験をする制度のことであるが、(中略)我が国においては、インターンシップについては、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した就業体験を行うこと」として幅広くとらえられている。

(引用:インターンシップの推進に当たっての基本的考え方

とあります。

インターンシップとは簡単にいうと「職業体験」です。

実際に企業に赴き、グループワークや実際の業務に触れることで自分の適正が理解できたり、実際の働き方が分かったり、職場の雰囲気を感じ取れたり、将来自分がしたいことがよりはっきりしたりなど、良い機会となります

ただ、一口にインターンシップといっても、期間でいえば1日で終わるものから数ヶ月かけて行うものまであったり、給料が発生するものやしないものがあったり、その形態はさまざまです。

形態の種類について分類してもう少し詳しく解説していきます。

期間による分類

まず大まかな分類として、期間により分類できます。

1日で終わるものから数ヶ月以上にわたるものまでさまざまです。

1日で完結するインターンシップ(超短期インターンシップ)

「1dayインターン」と呼ばれているものです。

全てが1日で完結するもので、内容は企業の説明会や見学などとなっています。

応募に関しても、先着順であったり応募要件がなかったりなど、参加のハードルも低いことが多いです。

1日だけであるため、気軽に参加できる、準備などの手間が少ない、そのほかたくさんの企業のインターンにも参加できる、などのメリットがあります。

反対に、その企業について深くは知れないなどのデメリットもあります。

短期インターンシップ

短期インターンシップは2日〜数週間で行われるインターンです。

一般に“インターンシップ”といえば、この短期インターンのことを指すことが多いかもしれません。

夏休みや冬休みなど長期休暇に合わせてよく実施されます。

日数がある分1dayインターンより内容が濃く、グループワークや就業体験を行うことが多いです

応募時点でのハードルも少し上がり、エントリーシートや面接で選考が行われることがよくあります。

長期インターンシップ

長期インターンシップは数ヶ月以上にわたるインターンシップです。

内容は実際に社員の一員として業務に取り組むことが多く、より実践的なスキルが身についたり、その会社や社会人の雰囲気をより深く知れたりなどのメリットがあります。

長期インターンシップは主にベンチャー企業やスタートアップ企業が実施しています。

倍率が高いことも多く、選考は面接などによって行われるためそれなりの準備が必要となります。

参考:インターンシップの期間とは?春や冬など実施時期による違いも解説|就活市場

給与の有無

インターンシップの中には、給与が発生するものとしないものとがあります。

給与は実務に対する対価として発生するものなので、主に実際に業務を行う長期インターンシップで発生します

給与の形態は時給払い、日給払い、成功報酬型などがあります。

相場としては、時給1,000〜2,000円、日給6,000〜10,000円のようです。

法律の観点から言うと、一般的には雇用契約を結んでいない場合は、インターン生に給料を支払う義務はありません。

「給与は出るもの」と思い込んでいて実際には出なかったり、逆も起こりうるので、後々のトラブルを避けるためにも事前にしっかりと確認するようにしましょう。

参考:インターンシップで給料は出る?給料なし?【大学生向け】

内容による分類

インターンシップの内容にはいくつか種類があります。

  • 企業についての説明会やセミナー
  • 企業についての見学会
  • 複数人でのグループワーク
  • 実際に就業の体験をする

などがあります。

内容の種類は実施される期間の長さとだいたい対応しています

説明会やセミナー、見学会は主に超短期型のインターンで、グループワークは短期型のインターンで、就業体験が長期インターンで行われる傾向があります。

インターンシップの新しい枠組み(定義)

新たなインターンシップの枠組みが「採用と大学教育に関する産学協議会」により定められたので、紹介します。

「採用と大学教育に関する産学協議会」とは、日本の主要な企業やさまざまな団体で構成される日本経済団体連合会と大学のトップが直接対話する枠組みとして2019年に設置されたものです。

この新しい定義のインターンシップは令和7年3月に卒業する(見込みの)学生が令和5年に参加するインターンシップから適用となります。

新しい枠組みのインターンシップでは、これまでのインターンシップを次の4種類に分類しています。

  • オープン・カンパニー
  • キャリア教育
  • 汎用的能力・専門活用型インターンシップ
  • 高度専門型インターンシップ(試行)

それぞれ簡単に紹介していきます。

タイプ1:オープン・カンパニー

今までの超短期インターンシップにあたるもので、単日で終了します。

“個社や業界に関する情報提供・PR”を目的としていて、内容は説明会となります。

タイプ2:キャリア教育

今までの短期インターンシップにあたるもので、“働くことへの理解を深めるための教育”が目的とされています。

タイプ3:汎用的能力・専門活用型インターンシップ

こちらも今までの短期インターンシップに該当するものです。

“就業体験を通じて、学生にとっては自らの能力の見極め、企業にとっては学生の評価材料の取得”を目的としています。

汎用的能力活用型は5日以上、専門活用型は2週間以上の期間であることなどの要件があります。

タイプ4:高度専門型インターンシップ(試行)

今までの長期インターンシップにあたるもので、期間は2ヶ月以上の長期であることを要します。

“就業体験を通じて、学生にとっては実践力の向上、企業にとっては学生の評価材料の取得”を目的としています。

なお、インターンシップの新しい定義によると、インターンシップと名付けて募集をかけられるのも、参加した学生の情報を採用に活用できるのもタイプ3とタイプ4だけとされています。

当記事では、従来の通念に合わせて、タイプ1、タイプ2もインターンシップとして紹介させていただいております。

参考:産学で変えるこれからのインターンシップ

参考:経団連とは | 経団連について | 一般社団法人 日本経済団体連合会

参考:採用と大学教育に関する​産学協議会とは

インターンシップのメリット

続いて、インターンシップに参加するメリットを解説していきます。

インターンシップに参加する学生は多いですが、漠然と参加するより、メリットを理解した状態で参加することでよりインターンシップが実りあるものとなります

社会人や企業の雰囲気を知れる

インターンシップに参加することで、気になっている企業の詳細な情報を知ることができたり、社会人がどのような働き方、生活をしているのかなど具体的に知ることができたりします。

インターンシップで得られる生の情報はネットで調べるよりも真実味があり、価値の高い情報といえます。

モチベーションになる

先ほど述べたことと関連しますが、企業の情報や社会人の生活などについてより具体的に知ることで、学業や就職活動のモチベーションになることもあるでしょう

実際に企業を訪問してどのような知識や能力が必要なのか分かると、大学での学業にメリハリが出たり、自己研鑽により高いモチベーションで臨むことができます。

就職活動の際も、社会人になった自分のイメージが具体的にできていることで、一般的に抱かれることの多い煩わしさも軽減され、主体的に行えるようになるかもしれません。

採用に直結する場合がある

インターンシップが採用に直結する場合もあります

上で述べた産学協議会によるインターンシップの新しい定義では、タイプ3とタイプ4に限りますが、参加学生の情報を採用に活かせると明示されています。

またタイプ1とタイプ2のものであっても、積極的に参加することによって企業側の人に認知してもらうことができれば、就職活動を有利に進められるかもしれません。

新しい出会いがある

インターンシップに参加することで新しい人間関係ができることもあります。

同じインターンシップには、志が近い人が集まります。

価値観が近い人と仲良くなることで情報交換ができたり、モチベーションアップにつながったりします。

また長期インターンシップでは、その企業に勤める人とより密に進めていくことになるので、担当してくれた人と仲良くなれる場合もあります。

自分を見つめ直す機会になる

インターンシップに参加する過程でエントリーシートを書いたり、志望理由を考えたりすることで自分を見つめ直す機会になります

また企業に関して深く知ることで自分が将来したいことが何なのかをより深く考えることができます。

就職活動を本格的に始める際、一から始めるよりも、あらかじめインターンに行くことによってある程度の自己分析ができていることで、より緻密に分析でき、ミスマッチ少なく就職活動を進めることにもつながるかもしれません。

インターンシップを始める際の注意点

インターンシップにはメリットもたくさんありますが、注意する点もいろいろとあります。

ここでは注意点について確認していきます。

時間を要する

インターンシップは時間を結構とられることがあります

準備の段階では、まずどの企業のインターンシップに参加するか、自分で調べることなどに時間を使います。

そして応募はエントリーシートなどで行う場合も多いので、それを書き上げるのに時間を使います。

超短期型のインターンシップであれば1日で終わってしまいますが、長期インターンシップになると数ヶ月に渡って自分の時間を捧げることになります。

もちろんインターンシップにはそれだけの時間を使う価値があります

しかし、目的が明確でなかったり消極的な態度で臨んでいたりすると、時間をただ浪費してしまうだけになる危険性があります

また、有意義にインターンシップに取り組めている場合でも、時間を使うことには変わりません。

学業が疎かになってしまう危険性や、学生時代にしかできない部活やサークル活動に費やせる時間が少なくなってしまうことにも注意が必要です。

責任を持って臨む

インターンシップは参加する側もそうですが、学生を迎え入れる企業側もたくさんの労力や時間を使っています。

明確な動機はないけれど、なんとなくでインターンシップに参加する人も一定数います。

進路を決めるのは簡単なことではないですし、いろいろと試し試し行動することもよいと思います。

ただし、そのような場合であったとしても、真摯に取り組まないのはインターン先の企業に対して失礼にあたります

参加する以上は、学生気分を排して、社会人としての責任を持って真摯に取り組みましょう。

身だしなみ

身だしなみがだらしないと訪問先の企業に失礼にあたったり、きちんとできない人だと思われてしまったりと採用に影響する場合があります。

身だしなみとは服装・髪型・髪色・アクセサリー・化粧などです。

華美すぎない、清潔感のある身だしなみを意識しましょう。

最近ではカジュアルな格好を許容する企業も増えています。しかし、まだまだビジネスにおける正装はスーツであり、スーツを着用することで誠実な印象を与えることはできます。

服装の指定がない場合(“私服可”、“服装自由”など)は一部の場合を除きスーツでいくのが無難でしょう。

一部の場合とは、訪問する企業の業種やインターンシップの内容によってはスーツではなく動きやすい服装の方が適している場合などです。

あらかじめ調べたり問い合わせしたりして、どちらの方が良いか考えておきましょう。

また、私服で行く場合や“私服指定”の場合でも、なんでもよいというわけではありません。

基本的にはオフィスカジュアルと呼ばれる最低限の礼節をわきまえた身だしなみで行くのがよいでしょう

お礼などの挨拶

お礼などの挨拶は、しなければいけないという義務は特にありませんが、しておいた方が丁寧な学生だと思われ、ベターでしょう

挨拶のタイミングは、インターンシップ参加の前と後です。

参加の前にお世話になる旨の挨拶、終わった後にお礼の挨拶をするのが一般的です。

参加前の挨拶よりも参加後のお礼の挨拶の方が重要なため、最低限でもお礼の挨拶はするようにしましょう。

手段は、電話やメール、手紙などがあります。SNSでやりとりできる場合は、SNSでも挨拶できます。

急な用件以外は、相手先に時間を取らせてしまう電話よりも、後で確認できるメールや手紙の方がマナー的には良いとされています

また、インターンシップ中の連絡用にSNSを指定される場合がありますが、場合によってはそのSNSでも構いません。

SNS→メール→手紙の順でよりフランクな印象を与えます。企業との関係性によってどの連絡方法が適切か考えましょう。

選択に困った場合は、ビジネスシーンで一般的によく使われているメールでお礼を伝えるのが無難です

インターンシップはどんな人におすすめ?

ここまでインターンシップについて詳細に書いてきましたが、結局どのような人がインターンシップに参加するべきなのでしょうか。

先ほど伝えたメリット・デメリットを踏まえると、

  • 働きたい企業・業種が明確に決まっている人
  • 就職に向けた準備がしたい、就活のモチベーションを高めたい人
  • 進路に向けて動きたいけど何から始めればよいか分からない人
  • 時間に比較的余裕がある人

が挙げられます。

基本的には、就職に向けて何かアクションを起こしたい、モチベーションを上げたい、経験値を積みたい、といった人にインターンシップがおすすめです

一概におすすめといっても、どの種類のインターンシップに参加すべきかきちんと考えることが重要です

例えば、何か始めたいと思っている人でも明確に働きたい業種がないならば、長期型インターンシップに参加するよりは短期型のものに複数参加する方が、試せる回数が増えよいでしょう。

注意点は、インターンシップに参加するのは準備の段階から意外と時間を要することと、参加する以上は真摯に取り組むことです。

まとめ

インターンシップについて定義から種類、メリットやデメリットについて解説しました。

注意点はいくつかありますが、インターンシップに参加することにはたくさんのメリットがあります

人生で一番大事な分岐点と言っても過言ではない就職において、インターンシップに参加することは大きなアドバンテージとなります

なんとなくインターンシップに参加した方がいいような気はしているけれど、調べたり行動に移したりするのが億劫で結局何もせず、後悔しながら就職活動を始める人もなかにはいるので、早め早めに行動していくことをおすすめします。

インターンシップに必ず参加しなければいけないわけではありませんが、将来のキャリアを見据えて行動する際には、かなり役立つと思います。

当記事など参考にしながら、満足いくキャリアデザインができるよう、応援しています。

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