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難関大学ほど留年しやすい?留年の原因や対処法を紹介!

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大学生活を送るうえで、

「留年は避けたいな。。」

と思っている人も多いでしょう。

大学を留年することで、経済的負担の増加や就職活動への影響、さらに精神的ストレスの発生などさまざまな障害が発生し、家族など周りの関係者にも迷惑がかかるなど、悪い側面も多いでしょう。

そこで今回は、そんな留年について、原因や対処法を中心に、留年に関するさまざまな事柄についてお話していきたいと思います。

どうなったら留年になる?

留年とは、規定の修業年限内に必要な単位を取得できず、次の学年に進級できない、または卒業できない状態を指します。

大学では一般的に、各学期や年度ごとに取得が必要な単位数が決められており、その基準を満たさない場合に留年となります。

大学の講義を真面目に受けなかった結果成績が悪く単位を落としまくったり、単位取得が必要な科目を誤って履修(大学では受ける講義を申請・登録する必要があります)し忘れたり、留年の理由はいくつか考えられます。

いずれにしても、卒業・進級に必要な科目の単位、必要な単位数が取得できなければ、留年となります。

参考:大学の留年率は何割?留年する「理由」「条件」を徹底解説 | 大学生のよみもの (foreken.net)

留年する人の割合

そもそも、留年とは一体どれだけの人がするものなのでしょうか。

国立大学の留年率を調査した情報があり、それによると平均して約10%が留年するそうです。

また、留年する人の割合は大学や学部によって違いがあります。

『大学の実力』(2017年、読売新聞)によると、文系であれば特に外国語学部系で留年する人の割合が高くなっているようです。

大阪大学の外国語学部では67.8%、神戸市外国語大学の外国語学部では64.5%と、学部全体の半分以上が留年するという結果が出ています(こちらの留年率には休学による留年も含まれています)。

これは、外国語学部に所属する学生の中に留学する学生が多いためです。通常、留学期間中は大学で単位の取得ができません。そのため、帰国後に単位取得に励むこととなり、結果、単位取得に遅れが生じてしまうことが理由とされています。

また、理系であれば薬学部、歯学部で留年する人の割合が高くなっています。

大阪薬科大学の薬学部(薬学科)では50.0%、日本大学の松戸歯学部では45.6%と、学部全体のほぼ半数が留年するという結果が出ています。

これは、薬学部、歯学部は特に講義の難易度が高いため単位を取ることが難しいことが理由とされています。また、国家試験を受けることを考えた際、大学の合格率を上げるために国家試験の合格の可能性が低いと見られた生徒は、試験を受けさせてもらえず、そのまま留年になることも中にはあるそうです。

国家試験を受ければ不合格でも卒業できますが、大学の合格率を上げるために、成績が悪い人は受けさせてもらえず、留年になることがあります。

なお、難関大学であればあるほど留年する人の割合が高いというデータもあります。

読売新聞教育ネットワーク事務局の著書「大学の実力2017」によると、留年率が高い大学(学部)の上位には、

  • 大阪大学
  • 東京外国語大学
  • 上智大学
  • 東京大学
  • 京都大学
  • 一橋大学

の大学名が並んでいます。

上記の大学は有名、かつ偏差値も高いことから、「難関大学であればあるほど留年する割合が高い」というデータについて納得感も出るのではないでしょうか。

このように、一口に留年する人の割合といっても、学部によって違いがありますし、また大学が難関であればあるほど留年する人の割合も増える傾向にあることが分かるでしょう。

参考:【保存版】学部別 大学留年率ランキング | 就活の教科書 | 新卒大学生向け就職活動サイト (reashu.com)

参考:留年率が高い大学ランキング!卒業が難しい大学・学部はどこ?|キャリアに役立つ情報メディア|ユアターンPlus (your-intern.com)

参考:国立大学の留年状況を知る。 – 大学職員の書き散らかしBLOG (hatenadiary.jp)https://kakichirashi.hatenadiary.jp/entry/2018/01/31/064948

留年のデメリット

留年をすると、本来予定された期間を越えて大学に在学する必要が出てきます。それに伴い、さまざまなデメリットも発生します。

ここからは、留年に伴って発生するデメリットを3つ紹介します。

それぞれ明確に認識してもらうことで「留年をしないようにしよう」という気持ちを強くできるのではないでしょうか。

また留年が確定している・留年しそうな大学生もデメリットを把握したうえで、解決策を考えていきましょう。

経済的な負担が増える

1つ目のデメリットは「経済的な負担が増える」です。

留年をすると、引き続き大学に通わなければなりません。そうなれば学費はもちろんのこと、学校生活を送るために必要な生活費の負担も増えることになります。

家庭から金銭的な援助を受けている学生も多いでしょう。そうであれば、家族に家計的な負担をかけてしまいます。

家族に全額は頼れない場合は、バイトを増やすなど、お金を確保する方法を考えなくてはいけず、労力がかかります。

そうなると、学業よりもバイトなどが優先となってしまい、学業が疎かになることで留年が続いてしまう、といった負のスパイラルのような状況も起こってしまいかねません。

就職活動に影響が出る

2つ目のデメリットは「就職活動に影響が出る」です。

留年することは、就職活動に悪影響を及ぼす可能性があります。

留年経験があることを企業が知ると、「なぜ留年したのか」という理由を聞かれることがあります。

やむを得ない事情での留年(留学など)であれば問題ないかもしれませんが、「授業をサボってしまった」、「学業よりバイトや遊びを優先してしまった」というようなマイナスの理由による留年だった場合は印象がよくないでしょう。

こうした理由であれば、企業から「真面目な人ではないな」と思われてしまい、悪い評価がつけられてしまいかねません。

後者の理由で留年した場合、それを挽回できるような活動を行い、適切に自己をアピールできるよう工夫する必要が出てくるでしょう。

精神的なストレスが増える

3つ目のデメリットは「精神的なストレスが増える」です。

留年をすることは、精神面にも悪影響を及ぼし得ます。

例えば、大学時代に仲の良かった友人がいるとします。その友人が進級や卒業するなか、自分だけが留年することになった場合、相手側がそれを気にしなかったとしても、勝手に劣等感を感じる場合もあるでしょう。

また留年をすることで周りに知り合いがいないなか授業を受けなくてはならず、授業についていくことが難しくなる可能性もありますし、孤立感を抱く人もいるでしょう。

そうしたことがストレスにつながってしまい、体調を崩したり精神的に落ち込んでしまって最悪のケースでは授業への参加も難しくなる、といった状況に陥ってしまう可能性もあります。

留年してしまう場合は、ストレス耐性を上げたり、相談できる人を見つけておいたり、精神的にトラブルを抱えないように対策を講じていきましょう。

留年しないために

ここまでは留年のデメリットを3つ紹介してきました。

デメリットをはっきりと確認することで、「留年を避けたい」という思いが強くなった人もいるでしょう。

では留年を防ぐためには、一体どのような対策を取ればよいでしょうか。

ここからは、留年を防ぐために有効とされる対策を3つ紹介します。留年したくないと強く思う人には必見の内容ですので、ぜひ目を通していただき、留年回避のための情報として活用してもらえると嬉しいです。

継続的・計画的な学習

留年を防ぐために最も有効なのは、計画を立て、着実に勉強を進めることです。

大学生活は高校生活までと比べ自由が多いです。講義に出なくても咎められないケースは多く、特に単位取得の条件が「試験のみ」という講義を受講している場合、日々の講義に真剣に取り組まず、試験前に一気に勉強して単位を取るという行為も不可能ではありません。

しかし、難易度が高い試験では短時間の勉強では間に合いませんし、試験が重なれば対策が追いつかず、結果単位が取れない事態も往々にして起こります。

また、普段勉強していない状態で試験前だけ急に勉強するのも、負荷がかかり勉強効率が低下する可能性も否定できません。

そのような事態を避けるために、日頃から継続的・計画的な学習をしておくことが大切になります。

講義への積極的な参加

講義への積極的な参加も、留年確率を下げるためには有効な手段です。

講義に積極的に参加すれば、もちろん授業の内容の理解が深くなり、試験やレポートなどで高い評価を得やすくなるでしょう。

そもそも、出席率が単位取得の条件とされている講義もあり、出席数が足りないと試験などでよい評価を取れても単位が取得できないので、こうした講義であれば参加が必須になってきます。

試験などのウェイトが小さい、あるいは試験などがなく、出席数が単位取得に直結する講義もあります。出席するだけで高確率で単位を取れる講義があるのであれば、留年を避けるために積極的に履修することを考えてもよいでしょう。

また、これは私自身の体験談になりますが、講義へ積極的に参加したことで教授に顔と名前を覚えてもらえており、単位取得が難しい旨を教授に相談したところ、講義への姿勢を評価してもらい、追加でのレポート提出を実施すれば単位取得を認めてもらえたということがありました。

講義への積極的な参加により、例外的な措置を実施してもらうことができたのです。

留年を避けるためには、できる限り講義に出席し、かつ積極的な参加姿勢が求められるといえるでしょう。

参考:知らないと留年?大学はどのくらい欠席が許されるのか|インターンシップガイド

自己管理の徹底

自己管理の徹底も、留年確率を下げる大事な手段です。

講義の予習復習や試験勉強を行うためには時間管理が必須であり、講義への積極的な参加や出席率の維持には体調管理も必須です。

大学生になると、バイトをしたりサークルに参加したり、飲み会やイベントに参加したりと「学校外での活動」が増えることから、人によっては学業以外での活動が非常に忙しくなり、睡眠時間や休息時間が確保できず、その結果体調を崩す場合があります。

こうなってしまうと、講義に参加できる機会が減ってしまい、それに伴い成績の低下や講義の理解度低下といった事態に陥ってしまい、単位取得に悪影響が出てしまいます。

自己管理を徹底することで学業を疎かにしない環境を整えることは重要で、それが達成できれば自然と留年確率は下がっていくはずです。

友達を増やす

大学内で友達を増やしておくことで、留年確率を下げられます。

友達が多いほど、講義の難易度や評価方法などに関する情報を入手しやすくなり、留年しにくい履修を組むことが可能です。

また、同じ講義を取っている友達がいれば、自分が欠席したときなど漏らした情報を共有してくれたり、分からないところを教えてくれ理解を助けてくれたりという利点もあります。

さらに、履修登録期間に関する情報や、進学に必要な単位の情報など、事務手続き的な情報も見過ごしにくくなるでしょう。

友達を増やすことで有益な情報を手に入れやすくなり、留年しづらい環境づくりができます。

もし留年しそうなときは?

ここまで紹介した対策を取った場合でも、運悪く留年の危機を迎える場合があります。突然予想もしない問題や災難が降りかかることもあるでしょう。

では、もし留年が現実味を帯びてきた場合はどうすればよいでしょうか。

その場合は、可能な限り早めの対処が重要になります。

例えば、大学の相談窓口や教授に相談し、「留年を避けるためにどうすればいいか」といった具体的なアドバイスを乞うことは有効な手段の1つです。

自分一人で今後の方針や対策を考えるのには限界があり、数々の学生を見てきた人たちに相談することで、自分一人では思いつかなかったような方針や対策を伝授してもらえる可能性があります。

アドバイスを乞うなかで、シラバスや履修要項に書かれている情報を誤って解釈していたことに気づかせてもらえたり、講義によっては再試験が受けられることを教えてもらえたりするようなこともあるでしょう。

留年の回避策が見つかる可能性がありますし、一方手遅れになってしまうと打てるはずだった手も打てなくなってしまうので、早めの相談をすることを強くおすすめします。

友人や家族にも現状を打ち明け、サポートを得ることも有効な手段の1つです。勉強の仕方が分からないとか、講義の内容がよく分からないといった場合、より勉強が得意な友人に相談することで、自身の不明点や疑問点の解決に協力してくれるかもしれません。

さらに、大学生活を送るうえで何らかのサポート(主には金銭面)が不足していると感じた場合は、家族に相談することで何かしらの援助が期待できる場合もあるため、遠慮せず現状を打ち明けることが大切です。

なお、留年が現実味を帯びると精神的に不安定になってしまうこともあるでしょう。その場合は、必要に応じて専門のカウンセラーやメンタルヘルスの専門家に相談することも検討してみてください。

大学によっては専門のカウンセラーを用意している場合もあります。例えば国立の九州工業大学では、カウンセリング室と呼ばれる相談窓口を用意しており、対面・遠隔問わず希望者の意志に沿ったカウンセリング環境が整備されています。自身の在学大学にカウンセラーがいるかどうかやカウンセリング環境が整っているかについては、ホームページを調べるか、直接大学に聞いてみるとよいでしょう。

参考:国立大学法人九州工業大学 カウンセリング室

参考:留年しそうで焦っている大学生がすぐに取るべき3つの行動 | カレッジナビ (karenavi.com)

まとめ

大学における留年は、経済的な負担や就職活動への影響、さらには精神的ストレス増加につながるなど、さまざまなデメリットがあります。留年をしてしまうと、自分だけでなく家族や友人、周りの人にも迷惑を掛けてしまうことから、可能な限り避けたいことでしょう。

継続的・計画的な学習や積極的な授業参加、自己管理を徹底できれば、留年を防ぐことは十分可能です。

また、もし留年の危機に直面した場合には、早めに周囲の人たちに相談し、対処方法を考えることが重要です。早めの相談をすることで、友達や家族、大学や教授などからのサポートを得ることができ、留年する可能性を下げる、あるいは留年したときの負担を軽減することが可能になります。

充実した大学生活を送るため、留年のリスクは少しでも下げたいところ。

そのために、日々の努力を怠らず大学生活を送ることを心がけましょう。

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