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私立大学の地方受験は不利?仕組み・大学別対応・対策まで徹底解説!

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「東京の大学に憧れるけど、地元からじゃ不利かな…」

「何度も東京まで受験に行くのは、お金も時間もかかって大変…」

地方に住んでいて、都市部の私立大学を目指す受験生でこのような悩みや不安を抱えている人もいるでしょう。周りに同じような境遇の友達が少なく、情報も集めづらいため、孤独を感じてしまうこともあるかもしれません。

そんな地方受験生の悩みを解決してくれるのが、「地方受験(地方入試)」という制度です。これは、大学のキャンパスまで行かなくても、全国各地に設けられた試験会場で受験できる仕組みのこと。この制度を利用すれば、遠方に住んでいる受験生も、地元やその近くで入学試験に臨むことができるのです。

しかし、大学のキャンパスで受験しない地方受験に対して「不利にならないの?」と疑問に思う方もいるでしょう。

結論からいうと、私立大学の地方受験は決して不利ではありません。 むしろ、交通費や宿泊費を節約できたり、精神的な負担を減らせたりと、多くのメリットがある制度なのです。

この記事では、長年受験業界に携わってきた筆者が、そんな「地方受験」の仕組みから、メリット・デメリット、そして具体的な対策まで丁寧に解説します。

この記事を読み終えるころには、地方受験に関する不安が解消され、「これなら自分も挑戦できる!」と、前向きな気持ちで志望校合格への一歩を踏み出せるはずです。

地方受験とは?仕組みをわかりやすく解説

そもそも「地方受験」とは何なのでしょうか?

一言でいうと、「大学のキャンパス以外の、全国各地に設けられた会場で入学試験を受けられる制度」のことです。正式には「地方(学外)試験会場」や「サテライト入試」などと呼ばれます。

例えば、あなたが福岡に住んでいて、東京にある明治大学を受験したい場合、わざわざ東京まで行かなくても、福岡に設置された試験会場で受験できる、というような仕組みです。

また大学によって、地方会場での試験実施の仕組みは異なります。

例えば、以下の大学のように、一部日程のみ地方受験に対応していることがあります。

  • 明治大学:全学部入試のみの実施。学部別入試は非対応。
  • 法政大学:T日程・英語外部試験利用入試とA日程で対応地域が異なる。
  • 立命館大学:全学統一方式・学部個別配点方式・共通テスト併用方式・後期分割方式によって対応地域が異なる。
  • 近畿大学:前期入試と後期入試で対応地域が異なる。
  • 同志社大学:全学部日程と学部個別日程で対応地域が異なる。

自分の志望校は、入試方式によって試験の実施地域にどのような違いがあるのかを、必ず調べておかなければなりません。

参考:2025年度 明治大学 一般選抜要項

参考:法政大学 2025年度 入学試験要項

参考:立命館大学 2025年度 一般選抜入学試験要項

参考:近畿大学 令和6年度 入学試験要項

参考:同志社大学 2025年度入学試験要項

地方受験は不利?よくある疑問と実際のところ

地方受験について、受験生が最も不安に感じるのが「本当に不利にならないのか?」という点でしょう。

よく「受験会場によって合格率や合格最低点が違う?」という質問があります。

これは、多くの受験生が抱く最大の疑問ですが、明確に「No」です。

大学入試は、同一入試方式において、全ての会場で同じ試験問題を使い、同じ基準で採点されます。

そして、合否判定は受験した会場に関係なく、すべての受験生の点数を比べて出されます。

そのため、地方受験をしたからといって不利に扱われるというようなことはありません。

合否の基準は完全に点数のみであり、「〇〇会場だから合格しやすい」「△△会場だから受かりにくい」といったことは絶対にありません。

地方受験のメリット

地方受験は不利でないばかりか、地方在住の受験生にとっては大きなメリットがあります。主な3つのメリットを見ていきましょう。

交通費や宿泊費を大幅に節約できる

最大のメリットは、経済的な負担を大きく軽減できることです。

例えば、仙台から東京の大学を3校受験する場合を考えてみましょう。

【本キャンパスで受験する場合(2泊3日を想定)】

  • 新幹線往復(仙台ー東京):約22,000円
  • 宿泊費(2泊):約16,000円
  • 合計:約38,000円

※併願校が増えれば、その分だけ滞在日数や費用が増加します。

【仙台の地方会場で受験する場合】

  • 自宅からの交通費:数百円〜数千円
  • 宿泊費:0円
  • 合計:数百円〜数千円

この差は非常に大きいですよね。節約できた費用を、参考書代や別の大学の受験料に充てることもできます。

体力的・精神的な負担を軽減できる

長距離の移動や慣れない場所での宿泊は、想像以上に心と体に負担をかけます。

  • 新幹線や夜行バスでの移動疲れ
  • ホテルのベッドが合わず、よく眠れない
  • 知らない土地での食事や混雑した電車でのストレス

地方受験であれば、こうした負担を最小限に抑えられます。

試験当日の朝も自宅から普段通り出発でき、万全のコンディションで試験に臨みやすいでしょう。

保護者の方にとっても、お子さんが近くの会場で受験してくれるのは安心材料の一つかもしれません。

受験機会を増やせる

移動の負担が少ないということは、それだけ多くの大学や学部を併願しやすくなるということです。

本キャンパス受験の場合、日程が連続していると東京に何泊もしなければならず、体力面でも金銭面でも厳しいものがあります。

しかし、地元の会場で受験できるなら、体力も費用も温存できるため、「この大学も挑戦してみよう」と、より多くの選択肢を検討できます。

合格のチャンスを広げるという意味でも、地方受験は非常に有効な戦略といえるでしょう。

地方受験のデメリット

メリットの多い地方受験ですが、いくつか注意すべき点もあります。事前にデメリットも理解しておくことで、冷静に対策を立てることができます。

受けられない受験方式がある

地方受験を考えるうえで、最も注意しなければならないのが「受けたい入試方式が、必ずしも地方受験に対応しているとは限らない」という点です。

メリットの多い地方受験ですが、この点を理解しておかないと受験計画が大きく狂ってしまう可能性があります。

例として、明治大学のケースを見てみましょう。

明治大学では、文系・理系の多くの学部が同じ日に同じ問題で受験できる「全学部統一入学試験」を実施しています。この入試方式は、札幌、仙台、名古屋、大阪、福岡といった全国の主要都市に試験会場が設けられており、多くの地方受験生が利用しています。

一方で、各学部が作成した独自の試験問題で受験する「学部別入学試験」については、地方会場が設けられていません。つまり、この方式で受験する場合は、必ず東京にある明治大学のキャンパスまで行く必要があります。

このように、同じ大学であっても入試方式によって、地方で受けられるものと受けられないものがハッキリと分かれているのです。

もし、地方受験に対応している受験方式が一部しかない場合、受験のチャンスが減ってしまうため、合格のチャンスも減ってしまうといえます。

「自分の志望学部は、どの入試方式なら地元で受けられるのか」を、出願前に大学の募集要項で入念に確認することが、地方受験の第一歩といえるでしょう。

住んでいる地域によっては結局長距離の移動が必要になる可能性がある

地方受験を実施している場合でも、その会場とご自身が住んでいる場所によっては、結局長距離の移動や前日の宿泊が必要になる場合があります。

例えば、法政大学ではT日程(全学部統一)・英語外部試験利用・A日程(学部別)のそれぞれで地方受験を実施していますが、四国地方に会場はありません。

そのため、四国地方に住んでいる受験生は、大阪・広島・福岡などの受験会場にて受験する必要があります。

バス・新幹線・飛行機などの交通機関を利用する場合でも、移動時間を考えれば、前泊が必須になるでしょう。

結局長時間の移動と前泊が必要になる場合、人によっては「本学で受験するのと変わらない」と思う可能性があります。

このように、住んでいる地域によっては、地方受験が実施されている場合でもそこまでメリットに感じない場合があるのです。

地方受験を成功させるための準備と心構え

ここでは、地方受験を成功させるための準備と心構えを紹介します。

勉強法は本キャンパス受験と同じ!ただし情報戦の側面も

「地方受験だからといって、何か特別な勉強対策が必要なのだろうか?」

「本キャンパスの受験生と比べて勉強が大変だったりしない?」

このように不安に思う受験生もいるかもしれません。

結論からいえば、地方受験と本キャンパス受験で、勉強の対策や内容が異なることはありません。

出題される試験問題、難易度、採点基準はすべて同じです。受験場所によって学力的な有利・不利が生じることはありません。

やるべきことは、一般の本キャンパス受験の対策と同じです。志望校の過去問を徹底的に分析し、基礎を固め、苦手分野を一つひとつ潰していくという、大学受験の王道の勉強を継続しましょう。

ただし、地方受験特有の「準備」として注意したいのが「情報の少なさ」です。

本キャンパスでの受験に比べ、地方会場に関する情報(例:最寄り駅からのアクセス、周辺環境など)や、実際にその会場で受験した人の体験談は、少ない傾向にあります。

当日のシミュレーションがしづらい可能性があることは、念頭に置いておきましょう。

募集要項をくまなくチェックして見間違いを起こさない

募集要項の確認は受験の基本ですが、地方受験ではその重要度が全く異なります。

地方受験の場合は、受験日程だけではなく「受験会場の場所」についても大学入試要項でチェックしなければなりません。

「学部別受験も地方受験対応していると思ったら、していなかった。」

「自分が住んでいる地域の近くで実施していると思ったら、思ったより遠かった。」

このような見間違いはあってはなりません。

これらの情報は予備校のサイトや受験情報のサイトでも、情報が公開されていることがありますが、100%正しいとは限りません。

受験会場などの情報は、必ず大学が公式で発表している入試要項でチェックしましょう。

地方受験を実施している主な私立大学一覧

ここでは、地方受験を実施している主な私立大学について紹介します。

大学名 試験会場 入試方式 日程 特徴・注意点
明治大学 東京(本学)・神奈川(本学)・札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡 全学部統一 2月5日 学部別入試の実施はなし
法政大学 【T日程・英語外部試験利用】 東京(本学)・仙台・札幌・新潟・金沢・長野・名古屋・大阪・広島・福岡
【A方式】 東京(本学)・仙台・札幌・名古屋・大阪・福岡
T日程(全学部統一)
英語外部試験利用入試
A方式入試(学部別入試)
【T日程・英語外部試験利用】 2月5日
【A方式】 2月7日、8日、9日、11日、12日、14日、16日
A方式は、新潟・金沢・長野・広島での実施はなし
立命館大学 【全入試方式に対応】 埼玉・東京・横浜・金沢・名古屋・滋賀・京都・大阪茨木・大阪南・神戸・広島・高松・福岡・大分
【全学統一・学部個別配点・共通テスト併用に対応】 千葉・静岡・浜松・三重・岡山
【全学統一のみ対応】 札幌・仙台・松本・福井・姫路・和歌山・松江・山口・松山・北九州・熊本・鹿児島
全学統一方式
学部個別配点方式
共通テスト併用方式
後期分割方式
【全学統一方式】 2月1日、2日、3日、4日
【学部個別配点方式】 2月7日
【共通テスト併用方式】 2月8日、9日
【後期分割方式】 3月7日
入試方式によって、開催している地域が異なる
近畿大学 【前期(A日程)】 大阪・大阪北・札幌・東京・横浜・金沢・福井・浜松・名古屋・名張・ 滋賀・京都・神戸・姫路・豊岡・和歌山・松江・岡山・広島・山口・ 徳島・高松・松山・高知・小倉・福岡・長崎・熊本・大分・宮崎・鹿児島
【前期(B日程)】 大阪・東京・金沢・福井・浜松・名古屋・津・滋賀・京都・ 神戸・姫路・豊岡・和歌山・松江・岡山・広島・徳島・ 高松・松山・小倉・福岡・熊本・鹿児島・沖縄
【後期】 大阪・札幌・東京・金沢・浜松・名古屋・滋賀・京都・ 神戸・姫路・豊岡・和歌山・松江・岡山・広島・徳島・ 高松・松山・小倉
前期(A日程)
前期(B日程)
後期
【前期(A日程)】 1月27日、28日
【前期(B日程)】 2月11日、12日、13日、14日
【後期】 3月8日、9日
日程により、実施地域が異なる
同志社大学 【全学部日程】 京都、札幌、仙台、新潟、 東京、金沢、浜松、名古屋、 神戸、和歌山、岡山、広島、 米子、高松、松山、 福岡、鹿児島
【学部個別日程】 京都・札幌・東京・金沢・名古屋・神戸・和歌山・岡山・広島・高松・福岡
全学部日程
学部個別日程
【全学部日程】 2月4日、5日
【学部個別日程】 2月6日、7日、8日、9日、10日
日程により、実施地域が異なる

参考:2025年度明治大学一般選抜要項

参考:法政大学2025年度入学試験要項

参考:立命館大学2025年度募集学部・募集人数

参考:近畿大学令和6年度入学試験要項

参考:同志社大学2025年度入学試験要項

まとめ

今回は、私立大学の地方受験について、仕組みからメリット・デメリット、具体的な対策まで解説しました。

◼︎この記事のポイント

  • 地方受験とは、大学のキャンパス以外の地方会場で受験できる制度のこと。
  • 会場によって試験問題や採点基準が変わることはなく、有利・不利は一切ない。
  • 経済的・身体的負担を減らせるという大きなメリットがある。
  • ただし、対象の学部や入試方式が限られる場合があるので、募集要項の確認は必須。
  • 成功のカギは、事前の情報収集と入念な準備にある。

地方に住んでいることは、大学受験において大きなハンデにはなりません。

漠然とした不安を解消し、正しい情報をもとにしっかりと準備をすれば、憧れの大学への道は必ず開けます。

この記事が、あなたの挑戦を後押しできれば幸いです。頑張ってください!

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