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大学受験で資格は必要?役立つおすすめの資格を紹介!

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大学受験で資格は必要?役立つおすすめの資格を紹介!

大学受験に向けて必死に勉強している皆さんは、志望校合格に向けて、日々努力を重ねていることと思います。

模試の成績に一喜一憂したり、周りの人と比べて不安になったりすることもあるかもしれません。

「少しでも有利に進学したいけど、どんな対策をすればいいんだろう…?」

そんな疑問を抱えている方もいるのではないでしょうか。

実は、大学受験において、「資格」が強力な武器になることをご存知ですか?

資格は、単なる知識の証明だけでなく、あなたの努力や学習意欲を大学側にアピールする材料になります。

この記事では、大学受験で資格がどのように役立つのか、どんな資格がおすすめなのかを、具体的な事例を交えながら詳しく解説していきます。

資格取得のメリットだけでなく、注意点も踏まえながら、戦略的な受験勉強のヒントをお届けします。

ぜひ最後まで読んで、自分に合った進路選択のヒントを見つけてください!

大学受験で資格は必要?

大学受験で資格は必要?

結論から言うと、大学受験において資格が「必須」なわけではありません。
多くの大学入試では、大学入試共通テストや二次試験など大学ごとに実施される試験の成績が合否判定の重要な要素となります。

しかし、大学によっては、入試選考において資格取得者を優遇する制度を設けている場合があります。
資格取得は、これらの制度を利用することで、受験を有利に進めるための強力な武器となり得ます。

例えば、東京工業大学や電気通信大学では、総合型選抜(旧称AO入試)において、英語検定やプログラミングの資格を持っている受験生に対して、面接での評価ポイントを高く設定しています。

また、八戸学院大学では、特待生選抜の際に、資格取得状況を加味して選考を行う場合もあるようです。

このように、資格は大学受験において必ずしも必須ではありませんが、取得することで、受験を有利に進められる可能性が広がります。

参考:プログラミングをAO入試に取り入れている国公立・私立大学は?

参考:八戸学院大学 総合型選抜

資格取得の際の注意点

資格取得の際の注意点

大学受験で資格を活用する際に注意すべき点がいくつかあります。

ここで紹介する注意点は以下の通りです。

  • 受験する大学の募集要項を必ず確認する
  • 資格取得に時間を割きすぎない
  • 取得時期に注意する

受験する大学の募集要項を必ず確認する

大学によって、どの資格が利用できるのか、どの資格で何点必要なのか、どの入試制度で利用できるのかが異なります。
事前にしっかりと確認しておきましょう。

例えば、以下のような基準が設けられています。

大学・学部名 必要資格
早稲田大学商学部英語4技能テスト利用型 英検1級合格:5点加点
英検準1級合格:出願資格付与
英検2級以下:出願資格なし
明治大学全学部統一入試 英検2級合格かつCSE2.0スコア1,980:満点の0.8倍換算
英検2級合格かつCSE2.0スコア2,088点:満点の0.9倍換算
英検準一級合格:満点換算
獨協大学英語学科(外検+) CSE2,100点:出願資格付与
立教大学経営学科自由入試選抜方式A 日商簿記検定1級:出願資格付与
札幌大学自己推薦 情報処理検定プログラミング部門3級以上取得:加点

参考:早稲田大学 2024年度入学試験要項

参考:2024年度明治大学一般選抜要項

参考:一般選抜入学試験要項

参考:立教大学自由選抜入試要項

参考:資格・活動点数換算表、主体性評価点数表

資格取得に時間を割きすぎない

資格を取得する際には、資格取得に時間を割きすぎないように注意する必要があります。

資格取得にばかり時間を割きすぎて、肝心の大学受験の勉強がおろそかになってしまっては意味がありません。

大学受験は、総合的な学力が必要です。
大学受験の勉強とバランスを取りながら、計画的に資格取得を目指しましょう。

取得時期に注意する

大学受験の願書提出までに必要なスコアを取得できるよう、余裕を持って準備を始めましょう。

特に、試験日程が限られている資格の場合、希望する日程で受験できない可能性もあります。

例えば、英検は年に3回しか実施されていないため、受験できる日程があれば、受験しておくことを強くおすすめします。

そのため、英検に限らず、資格の取得は大学入試本番までに余裕を持ってすることをおすすめします。

大学受験で資格が役立つ場合

大学受験で資格が役立つ場合

ここでは、大学受験で資格が役に立つ状況を紹介します。

詳しくは以下の通りです。

  • 総合型選抜
  • 特待生選抜
  • 一般選抜

総合型選抜

総合型選抜では、書類選考や面接、小論文などが課されることが一般的です。
これらの選考では、学力試験の成績に加え、生徒の個性や潜在能力、学習意欲、目標達成能力などが評価されます。

資格取得は、学習意欲や目標達成能力を示す有効な指標となり、他の受験生と比べて有利に働く可能性があります。

例えば、英語系の学部を受験する場合、英検やTOEIC®のスコアを提出することで、英語学習に対する高いモチベーションをアピールすることができます。

また、将来、特定の職業に就きたいとすでに考えている場合、その職業に関連する資格を取得していると、進路に対する意識の高さをアピールすることができます。

例えば通訳や翻訳者などの職業に就きたいと考えているならば、英検1級を取得していると、その進路に対する本気度を示せたりします。

このような資格の取得は、総合型選抜において自己アピールの材料となり、学校の勉強以外の努力や目標達成の能力が評価されることで、選抜結果にプラスに作用することが多いです。

特待生選抜

大学によっては、学業成績や課外活動の成果などが優秀な学生を対象に、入学金や授業料を免除または減額する「特待生制度」を設けています。

資格取得も、特待生選抜の選考基準に含まれる場合があります。
特に、専門性の高い資格を取得している場合、その分野に対する高い知識や能力を評価され、特待生に選ばれる可能性が高まります。

例えば、情報系の学部を受験する場合、情報処理技術者試験などの資格を取得していると、特待生の選考で有利になる可能性があります。
そのため、自分が何かしらの資格を保持している場合は、その資格が有利に働く入試制度がないか調べてみるのもよいでしょう。

また、自分の進みたい学部があった場合に、持っておくと入試で有利に働く資格があるかどうかも調べておくことをおすすめします。

入学金や授業料の免除・減額が適用される特待生選抜は、経済的な負担を軽減したい人にとってもおすすめの選択肢です。

一般選抜

特に英語の資格の場合、一般選抜で有利にはたらくことが多いです。

詳しくは以下で紹介していますが、英検の資格を保持していることで、英語の試験が免除されたり一定の得点に換算されたりするので、入試を有利に進められるようになります。

よく使われている英語の資格は以下の通りです。

  • 実用英語技能検定
  • TOEIC® Listening & Reading Test
  • IELTS
  • TEAP

反対に、英語系以外の資格が一般選抜において有利に働くことは少ないです。
そのため、英語系以外の資格を有効活用したい場合は、入念に調べる必要があります。

どんな資格が役立つの?

どんな資格が役立つの?

ここでは大学入試で実際に役に立つ、資格を紹介します。

  • 実用英語技能検定(英検)
  • TOEIC® Listening & Reading Test
  • TOEFL
  • IELTS
  • 日商簿記検定
  • ITパスポート
  • その他の資格

実用英語検定(英検)

実用英語検定、通称英検は、日本における英語力を測定する代表的な資格の一つです。
英検は5級から1級までの級があり、大学受験では特に2級以上が評価されることが多いです。

大学受験にどう役立つのか

多くの大学で英検2級以上の資格を取得していると、入試の英語科目が免除されたり、加点の対象となる場合があります。

例えば学習院大学国際社会学部のプラス試験では、英検2級で1,980点以上取得していると、英語の入試の点数(150点満点)に一定の点数を換算してもらえます。
詳しくは以下の通りです。

点数 換算
2級1,980点以上 100点
2級2,120点以上 110点
2級2260点以上 120点
準1級2,304点以上 130点
準1級2,540点以上 140点
1級2,630点以上 150点

参考:一般選抜募集要項

大学入試において1番役に立つ資格は間違いなく英検です。

特に一般入試において、英検は以下のような活用がなされたりします。

  • 出願資格:出願資格として英検の取得が定められていることがある
  • 免除:英語の試験の一部、または全てが免除されることがある
  • 換算:英語の試験の得点として換算される(準一級保持なら80点として換算など)ことがある
  • 加点:入試の得点に加点されることがある

英検は取得することで有利になる可能性があるのはもちろんですが、取得していないとそもそも出願すらできない入試方式もあるのです。

例えば、立教大学の一般入試では独自の英語の試験を課していない代わりに、英検の合格証明書やスコア証明書の提出、または大学入学共通テストの受験出願資格として設けられています。

参考:電子版 立教大学 2024年度 入学試験要項

受験料

受験料は級によって異なります。
詳しい受験料は以下の通りです。

  1級 準1級 2級
本会場 12,500円 10,500円 9,100円
準会場     6,900円

合格難易度

英検2級は高校卒業程度の英語力が求められ、準1級は大学中級程度、1級は高度な英語力が必要とされます。
特に1級は非常に難易度が高く、合格率は10%以下といわれています。

TOEIC® Listening & Reading Test

TOEIC® Listening & Reading Testは、特にビジネス英語の能力を評価することに特化しています。

大学受験にどう役立つのか

全国200以上の大学でTOEICのスコアを入試の評価基準の一つとして採用しています。
高得点を取得していると、英語科目試験の免除や加点の対象となることが多いです。

特にTOEIC700点以上であれば、大学入試で役に立つ傾向があります。
例えば、中央大学法学部総合型選抜英語運用能力特別入試では、785点以上をとっていることで出願資格が得られるようになっています。

参考:TOEIC Program 大学入学試験における活用状況_2022年4月版_ 私立大学〈東京〉

受験料

受験料は7,810円です。

合格難易度

TOEICは満点が990点で、600点以上が一般的なビジネスレベルとされ、700点以上であれば高い英語力を示すとされています。
600点以上は全受験者の50%以上が達成しており、700点以上は30%前後です。

高得点を狙うには、リスニングとリーディングのバランスの取れた学習が必要です。

参考:公開テスト 平均スコア・スコア分布 一覧

TOEFL

TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、主に英語圏の大学や大学院への留学希望者を対象とした英語力を測る試験です。
アカデミックな英語の理解力と運用能力を評価することに特化しています。

大学受験にどう役立つのか

TOEFLのスコアは、多くの大学で入試の評価基準の一つとして採用されています。
特に国際系の学部では、高得点が必要とされることが多いです。
また、英語科目試験の免除や加点の対象となることもあります。

また、立命館大学国際関係学部国際関係学科グローバル・スタディーズ専攻の英語資格試験利用型入試では、TOEFLのスコアを一定以上取得していることが、出願要件の1つとされている場合もあります(TOEFLのスコア61点以上)。

参考:大学一般入試における利用状況

参考:IR方式(英語資格試験利用型)

受験料

受験料は、245ドルです。
日本円だと約30,983円です(2024年6月25日16時時点)。

合格難易度

TOEFLは120点満点で、100点以上(ある年では全体の22%が達成)であれば高い英語力があることを示します。
高得点を狙うためには、リスニング、リーディング、スピーキング、ライティングの各セクションでバランスの取れた学習が必要です。

参考:【一目でわかる】TOEFLスコアの目安を10点ごと8段階で解説

IELTS

IELTS(International English Language Testing System)は、英語圏の大学や大学院への留学希望者だけでなく、移住希望者にも広く認知されている英語力を測る試験です。
アカデミック(大学の入学レベルに達しているかを測る)およびジェネラル(英語圏でのビザ取得に際して英語力を証明する)の2種類があります。

参考:IELTSには2種類ある!アカデミックとジェネラルの違いを徹底解説

大学受験にどう役立つのか

IELTSのスコアは、多くの大学で入試の評価基準として利用されています。
スコアが5.0以上であれば、大学入学に有利に働くことが多いです。

参考:IELTSのスコアが入試で使える!?優遇制度のある大学一覧【保存版】

例えば学習院大学国際社会学部のプラス試験では、IELTSを4.5点以上取得していると、英語の入試の点数(150点満点)に一定の点数を換算してもらえます。
詳しくは以下の通りです。

点数 換算
4.5以上 110点
5.0以上 120点
5.5以上 130点
6.0以上 140点
7.0以上 150点

参考:一般選抜募集要項

受験料

受験料は25,000円です。

合格難易度

IELTSは9.0が満点で、一般的に5.0以上が大学入学基準とされ、6.0以上であれば高い英語力を示します。
リスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能をバランスよく学習することが、高得点を取得する鍵となります。

日商簿記検定

日商簿記検定は、商業簿記や工業簿記の知識を測定する試験で、3級から1級までの級があります。
一般的には「簿記検定」と略して表現されることが多いです。

大学受験にどう役立つのか

簿記検定は特に経済学部や商学部、経営学部などの入試において評価されることが多いです。
簿記3級以上の資格を取得していると、推薦入試の際に有利になる場合があります。

札幌大学の自己推薦選抜や中央学院大学の総合型選抜や学校推薦方選抜の場合は3級、獨協大学経済学部の場合は2級など、大学によって必要とされている級は異なりますが、活用できる可能性があるのです。

また、立教大学経営学部経営学科の自由入試選抜方式Aでは、出願要件として日商簿記検定1級が定められています。

他にも駒澤大学の経済学科と商学科の自己推薦選抜では、2級以上を保持していることが、出願要件の1つとして定められています。

また、簿記の知識は大学入学後の学業にも直接役立つため、準備としても有効です。

しかし、一般入試においては優遇される可能性がかなり低いので、その点は注意しましょう。

参考:入試で優遇される大学

参考:立教大学自由選抜母種要項

受験料

受験料は、簿記3級が2,850円、簿記2級が4,720円です。

合格難易度

簿記3級は基礎的な商業簿記の知識が問われます。
2024年2月実施の試験では、合格率は36.3%でした。
簿記2級はさらに深い知識が必要となり、合格率は約20%前後です。
簿記1級は非常に難易度が高く、合格率は10%前後です。

ITパスポート

ITパスポート試験は、情報技術に関する基礎的な知識を問う国家資格で、ITに関する幅広い知識を評価します。

大学受験にどう役立つのか

ITパスポートは特に情報系の学部や理系学部で評価されることが多いです。
ITパスポートを持っていることで、推薦入試やAO入試で有利になる場合があります。
また、ITリテラシーは現代の学問やビジネスの基礎となるため、どの学部に進学しても役立つ知識となります。

日商簿記同様に、ITパスポートも一般入試においては優遇される可能性がかなり低いので、注意しましょう。

受験料

受験料は5,700円です。

合格難易度

ITパスポートは比較的取り組みやすい試験で、基礎的なIT知識が問われます。
合格率は約50%とされていますが、しっかりと勉強すれば合格が狙える試験です。

その他の資格

他にも大学受験で役立つ資格として、以下のものがあります。

漢字検定

漢字検定は日本語の漢字能力を測る試験で、特に国語力を強化したい場合に有効です。
漢検2級以上の資格は推薦入試で評価されることもあります。
受験料は3,500円です。

漢字検定は、例えば、茨城大学の学校推薦にて2級以上を保持していると、合否判定の材料として考慮されます。

数学検定

数学検定は、数学能力を測る試験で、大学入試の場合は理系学部を中心に役に立つことがあります。
受験料は2級だと6,500円、準1級は7,300円、1級は8,500円です。

数学検定は、例えば文教大学の経営学科や情報システム学科の総合型選抜だと、2級以上を取得していることが出願条件の1つとして設定されています。

参考:実用数学技能検定取得者の入試における活用校一覧(大学・短期大学・専門学校)

資格取得が目的ではない

資格取得が目的ではない

大学受験において、資格取得はあくまで「手段」であり、「目的」ではありません。

資格取得を目標にするあまり、肝心の大学受験の勉強がおろそかになってしまっては本末転倒です。

大学受験の勉強を第一に考え、そのうえで、時間的余裕や必要性に応じて資格取得を目指すようにしましょう。

ただし、資格取得の勉強を通して、新たな知識やスキルを身につけることができます。
これらの経験は、大学受験だけでなく、その後の人生においても必ず役に立つはずです。

まとめ

大学受験において、資格は必ずしも必要ではありませんが、活用することで受験を有利に進められる場合があります。

大学受験において特におすすめできる資格は英検です。
一般入試の英語の受験が免除されたり、一定の点数が確約されるので、非常に受験を有利に進められます。

しかし、資格を取得することだけに時間を使いすぎてしまって、入試本番の対策ができなくなってしまうようなことはあってはなりません。
その点には注意する必要があります。

資格を利用することで大学受験を有利に進められる可能性があることを把握しておきましょう。
そして、資格取得を通して得た知識や経験を活かし、夢を実現してください!

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